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下級裁

文書提出命令に対する抗告事件

判決データ

事件番号
令和5ラ1152
事件名
文書提出命令に対する抗告事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2024年1月22日
裁判種別・結果
破棄自判

AI概要

【事案の概要】 学校法人明浄学院を被害者とする21億円の業務上横領事件で逮捕・起訴されたものの無罪判決が確定した原告が、検察官の違法な逮捕・勾留・起訴及び違法な取調べにより損害を被ったとして、国に対し国家賠償法1条1項に基づき約7億7000万円の損害賠償を求める訴訟(基本事件)を提起した。原告は、基本事件における立証のため、共犯者とされたCに対する検察官の取調べの録音録画記録媒体等について文書提出命令を申し立てた。原審はC録音録画の一部(5日分の取調べ部分)の提出を命じたところ、国のみが即時抗告した。 【争点】 (1) C録音録画が民訴法220条3号後段の法律関係文書に該当するか。 (2) 刑事公判に提出された部分(本件公判提出部分)について提出義務が認められるか。 (3) 刑事公判に提出されなかった部分(本件公判不提出部分)について、刑訴法47条との関係で提出を命じることができるか。 【判旨】 大阪高裁は、原決定を一部変更し、C録音録画のうち本件公判提出部分(令和元年12月9日午後5時39分47秒から午後6時27分58秒までの部分)のみの提出を命じ、その余の本件公判不提出部分に係る申立てを却下した。 争点(1)について、刑訴法301条の2第4項に基づく被疑者の取調べの録音録画は、取調べの適正実施の有無や被疑者の黙秘権等の侵害の有無に係る法律関係を明らかにする準文書であり、法律関係文書に該当するとした。また、原告は共犯者Cの取調べが適正に実施されることについて法律上の利害関係を有していたから、原告と国との間においても法律関係文書に当たるとした。 争点(2)について、本件公判提出部分は刑訴法53条の規律に服するところ、刑事確定訴訟記録法4条2項の閲覧制限事由のいずれにも該当せず、Cの名誉やプライバシーを著しく害するおそれがあるとまでは認められないとして、提出義務を肯定した。 争点(3)について、本件公判不提出部分は刑訴法47条が適用されるところ、基本事件における証拠調べの必要性の程度は必ずしも高くないこと(原告側は既に刑事公判前整理手続で録音録画の複製物の提供を受けて内容を把握しており、国も非言語的要素を含む報告書形式の反訳書を提出していること等)、他方でCの名誉・プライバシー侵害のおそれがあり、Cが別件訴訟の和解で証拠採用に反対しないとしたのは消極的同意にすぎず権利利益を全て放棄したとはいえないこと、国が報道機関等への不提供を条件にC録音録画を任意に証拠提出する旨申し出たのに原告がこれに応じていないこと等を総合し、保管検察官の提出拒否は裁量権の逸脱・濫用に当たらないとして、提出命令を発することはできないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。