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最高裁

損害賠償等請求本訴、損害賠償請求反訴事件

判決データ

事件番号
令和5受365
事件名
損害賠償等請求本訴、損害賠償請求反訴事件
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
2024年4月16日
裁判種別・結果
判決・その他
裁判官
今崎幸彦宇賀克也林道晴長嶺安政渡惠理子
原審裁判所
福岡高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 外国人技能実習に係る監理団体(上告人)に指導員として雇用されていた被上告人が、時間外労働、休日労働及び深夜労働に対する未払賃金の支払等を求めた事案である。被上告人は、九州地方各地の実習実施者に対する月2回以上の訪問指導のほか、技能実習生の来日時の送迎、日常の生活指導、急なトラブルの際の通訳等の業務に従事していた。被上告人は自ら訪問の予約を行うなどして具体的なスケジュールを管理し、タイムカードによる労働時間管理を受けず、自らの判断で直行直帰することもできた。上告人から携帯電話を貸与されていたが、随時具体的な指示を受けたり報告をしたりすることはなく、月末に業務日報を提出してその確認を受けていた。上告人は、事業場外で従事した業務について労働基準法38条の2第1項の「労働時間を算定し難いとき」に当たるとして、所定労働時間労働したものとみなされると主張した。 【争点】 被上告人が事業場外で従事した業務について、労働基準法38条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たるか否か。具体的には、被上告人が月末に提出していた業務日報の存在をもって、使用者が労働時間を算定し得る状態にあったといえるかが問題となった。 【判旨】 最高裁は、原判決中の本訴請求に関する上告人敗訴部分を破棄し、福岡高裁に差し戻した。まず、本件業務は訪問指導、送迎、生活指導、通訳等多岐にわたり、被上告人が自らスケジュールを管理し、所定の休憩時間と異なる時間に休憩をとることや直行直帰も許されており、随時具体的に指示を受けたり報告をしたりすることもなかったことから、使用者が事業場外における勤務の状況を具体的に把握することが容易であったとは直ちにいい難いとした。その上で、原審が業務日報の正確性の根拠とした2点、すなわち(1)記載内容につき実習実施者等への確認が可能であること、(2)上告人自身が業務日報の正確性を前提に残業手当を支払う場合もあったことについて、(1)は確認方法の現実的な可能性や実効性が具体的に明らかでなく、(2)は上告人が業務日報の記載のみによらず労働時間を把握し得た場合に限り残業手当を支払った旨の主張の当否を検討していないと指摘した。原審は業務日報の正確性の担保に関する具体的事情を十分に検討せず、業務日報による報告のみを重視して「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとしたものであり、本件規定の解釈適用を誤った違法があると判断した。裁判官全員一致の意見であり、林道晴裁判官の補足意見では、テレワーク等の多様化する事業場外労働の実態を踏まえ、個々の事例ごとの具体的事情に着目した判断の必要性が述べられた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。