都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3115 件の口コミ
下級裁

詐欺被告事件

判決データ

事件番号
令和4わ824
事件名
詐欺被告事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2024年5月7日
裁判官
冨田敦史加々美希荒木克仁

AI概要

【事案の概要】 本件は、新型コロナウイルスの感染拡大により経営が悪化した医療機関を救済するため、厚生労働省所管の独立行政法人Bが国の財政融資資金により実施していた医療機関向け無担保無保証の優遇融資(新型コロナウイルス対応支援資金)について、被告人が分離前の相被告人Aと共謀の上、医療法人Dの融資申込みを代行するに当たり、内容虚偽の合計残高試算表を作成・提出して6億円の融資を実行させたという詐欺の事案である。同融資制度では、医業収益が前年同月又は前々年同月と比較して30パーセント以上減少した月がある場合、無担保貸付の限度額が3億円から6億円に増額される仕組みであったところ、被告人は、真実はDの令和2年6月の医業収益が前年同月比で30パーセント以上減少していなかったにもかかわらず、医業収益の各細目を書き換えて30パーセント減少したとする内容虚偽の合計残高試算表を作成し、Aがこれを他の申込書類と共にBに提出して6億円の融資を申し込み、Bの決裁権者を誤信させて融資を実行させた。被告人らは融資先の医療機関から手数料名目で融資金の40パーセントを領得し、被告人自身も5300万円を取得していた。 【争点】 本件の争点は、①詐欺の故意(被告人が合計残高試算表の内容が虚偽であることを認識していたか、及び本件減収要件を認識していたか)と、②Aとの共謀の有無である。被告人及び弁護人は、被告人はAに指示されるまま合計残高試算表を作成したにすぎず、それが内容虚偽であるとは認識しておらず、また減収要件についても知らなかったと主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、詐欺の故意及び共謀をいずれも認定し、被告人に懲役4年(求刑懲役6年)を言い渡した。故意の認定について、裁判所は以下の点を重視した。第一に、Aからの指示が減収割合のみを伝え具体的数字を棚上げにするという不合理なものであったこと、被告人が医業収益の細目を全て書き換えて令和2年6月分を約13パーセント減少させ前年同月分を約10パーセント増加させたことから、客観的実態と大きく異なると認識していたことが強く推認されること。第二に、本件以前にもAが他の施設について「売上の作文」をしていることを被告人が認識しており、Jについても内容虚偽の書類作成に関与していたこと。第三に、減収要件はBのホームページで公表されており、被告人は融資申込代行業務に従事し医療機関職員を装ってBからの問い合わせに対応するなど相応の知識を有していたこと。被告人の「Aの説明を信じていた」との供述については、説明内容が抽象的かつ曖昧で納得したとは考えられないと排斥した。量刑については、被害額が6億円と非常に高額であること、公的融資制度の簡易な審査に付け込んだ金銭利得目的の悪質な犯行であること、被告人が犯行実現に重要な役割を担ったことを指摘しつつ、共犯者と比べて比較的従属的な立場であった点も考慮した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。