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下級裁

殺人未遂被告事件

判決データ

事件番号
令和6わ25
事件名
殺人未遂被告事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2024年5月30日
裁判官
冨田敦史加々美希林翔平

AI概要

【事案の概要】 シングルマザーである被告人は、軽度の知的障害を持つ長男(当時9歳)を養育しながら、脳梗塞の後遺症が残る父親と重度の統合失調症を患う母親の介護も担っていた。両親が相次いで老健施設に入所したことで相談相手を失い、不安や孤独感を深めた。さらに職場の人間関係の悪化から退職を余儀なくされ、不安症・不眠症の症状が悪化し、パニック障害や適応障害の症状も現れ、希死念慮が高まっていった。被告人は入院を希望したが、長男に「僕がんばるから入院しないで」と言われ断念し、障害児の養育支援機関やこころの110番に相談したものの状況は改善しなかった。令和5年10月29日、被告人は腕枕で眠る長男を見て愛おしさを感じると同時に、死にたいという気持ちが抑えきれなくなり、長男を一人残しておけないと考え、無理心中を決意した。充電器コードで長男の首を絞めたが、長男が意識を失った後、被告人自身もパン切り包丁で自らの頸部を切り付けて自殺を図った。しかし、意識を取り戻した長男の「ママ、ママ」という声を聞いてわれに返り、自らの意思で犯行を中止した。長男は全治約1か月の頸部圧迫による頭部・顔面うっ血等の傷害を負ったが、点滴治療のみで済み、後遺症は残らなかった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、寝ている被害者に対し充電器コードで首を絞め、抵抗されてもなお絞め続けた犯行態様は相応に執拗であり、生命に対する危険性も低くはなかったと指摘した。また、首を絞めるのをやめた理由も、被害者が死に至ると考えたからにすぎないとした。一方で、被告人が無理心中を決意するに至った経緯について、介護や養育を一人で負担する中で精神的に疲弊し、両親の施設入所や退職により追い詰められたものであり、被告人だけにその責任を負わせることはできないと述べた。さらに、被害者の声を聞いてわれに返り自らの意思で犯行を中止したこと(中止未遂)、傷害結果が比較的軽微であったことも考慮し、同種の心中目的の殺人未遂事案の中で実刑が想定されるほど重い部類ではないと判断した。一般情状として、被告人が真摯に反省し更生への意欲を示していること、前科前歴がないこと、被害者自身が被告人の処罰を望んでいないことを挙げ、懲役3年・執行猶予4年(保護観察付き)を言い渡した。被告人には今後も心理面での支援が必要であり、更生環境の構築がこれから行われていくことを考慮し、保護観察に付すことが適切であるとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。