都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3116 件の口コミ
下級裁

殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、傷害、ストーカー行為等の規制等に関する法律違反被告事件

判決データ

事件番号
令和5わ61
事件名
殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、傷害、ストーカー行為等の規制等に関する法律違反被告事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2024年6月28日
裁判官
冨田敦史加々美希荒木克仁冨田敦史加々美希荒木克仁

AI概要

【事案の概要】 被告人は、令和4年4月頃から交際していた被害者Aから同年10月に交際解消を告げられたが納得できず、Aのプライバシーに関わる写真や動画を大量に送信するなどしたため、警察から口頭警告を受けた。それでもAの勤務先に赴いて復縁を求めたり、「俺の人生めちゃくちゃにしやがって」等のメッセージを送信するなどしたため、令和4年11月にストーカー規制法に基づく禁止命令を受けた。被告人は、Aが警察に相談したことで勤務先に交際が発覚し、罰金100万円を求められたほか、職場でストーカー呼ばわりされるようになり、生活にも困窮して電気・ガスを止められるまでに追い詰められていた。令和5年1月16日、被告人は携帯電話の料金支払いのため外出した際、路上で偶然Aを見かけて声をかけ、約7分間にわたり約173メートルを追従しながらAに文句を言い謝罪を求めた末、Aが110番通報しようとしたことに激高し、携帯していた身卸包丁(刃体約24.4cm)でAの胸部・背部・頭部等を少なくとも17回突き刺して殺害した。また、約5か月前にも別の被害者に対し顔面を殴打して加療約7か月の顔面多発骨折等の傷害を負わせる事件を起こしていた。 【争点】 ストーカー規制法違反について、①被告人が約3分間立ち止まっていた行為がAの「待ち伏せ」に当たるか、②被告人の追従行為が恋愛感情等充足目的でなされたものかが争われた。裁判所は、①について、被告人が携帯電話の料金支払いのために外出したとの供述を排斥できず、立ち止まっていた場所からAの勤務先ビルへの出入りは見通せないこと、Aの退勤時間が不定であったこと等から、待ち伏せの認定には合理的な疑いが残ると判断した。②については、禁止命令から本件まで約1か月半しか経過しておらず、被告人の不満の根底にはAへの未練や好意が受け入れられなかったことへの怨恨の感情があったと認め、恋愛感情等充足目的を肯定した。傷害事件については、暴行態様と誤想防衛の成否が争点となり、馬乗り後の暴行は目撃者証言ではなく被告人供述に基づき右前腕部内側による殴打と認定し、誤想防衛は被害者に攻撃意思がないことを被告人も認識していたとして否定した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、強固な殺意に基づく執拗かつ残忍な犯行であり、被害者の恐怖・苦痛や遺族の悲嘆は計り知れないとした。犯行は被告人の逆恨みによるもので、被害者には何ら落ち度がないとしつつも、職場での扱いや生活苦により追い詰められていた状況のすべてを自業自得とまではいえないこと、成育歴等からストレス耐性が低下する特性があったことにも言及した。検察官の懲役30年の求刑については、量刑検索システムの参照範囲に複数名殺害事件が含まれている点や、重い領域の前例が計画的殺人や殺人未遂を伴う事案である点で本件とは行為責任の領域が異なるとして、求刑を量刑の基礎とすることは相当でないと判断した。前科がないこと、概ね事実を認めて謝罪の言葉を述べていること等も考慮し、懲役20年を言い渡した(求刑懲役30年、弁護人意見懲役17年)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。