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最高裁

国家賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和4受1411
事件名
国家賠償請求事件
裁判所
最高裁判所大法廷
裁判年月日
2024年7月3日
裁判種別・結果
判決・棄却
裁判官
戸倉三郎深山卓也三浦守草野耕一宇賀克也林道晴岡村和美安浪亮介渡惠理子岡正晶堺徹今崎幸彦尾島明宮川美津子石兼公博
原審裁判所
東京高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 旧優生保護法(昭和23年法律第156号)に基づき、教護院入所中の昭和32年に不妊手術(強制的な優生手術)を受けた男性が、国に対し、同法の規定(本件規定)は憲法13条(個人の尊重)及び14条1項(法の下の平等)に違反するものであり、厚生大臣が本件規定に基づく不妊手術を漫然と実施させたこと等は違法であるとして、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めた事案である。 優生保護法は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことを目的として昭和23年に制定され、遺伝性の精神疾患や身体疾患等を有する者に対する不妊手術を定めていた。厚生事務次官通知では、審査を要件とする優生手術について、本人の意見に反しても実施でき、身体の拘束や麻酔薬施用、欺罔等の手段を用いることも許される場合がある旨が示されていた。昭和24年以降平成8年の法改正までの間に、本件規定に基づき約2万5000人が不妊手術を受けたとされる。平成8年に関係規定は削除されたが、国は長期間にわたり「適法に行われた手術について補償は考えていない」との立場をとり続けた。被上告人が平成30年に提訴したところ、国は改正前民法724条後段の除斥期間(不法行為時から20年)の経過により請求権は消滅したと主張した。 【争点】 旧優生保護法に基づく不妊手術を理由とする国家賠償請求権が、改正前民法724条後段の除斥期間の経過により消滅したか否か。 【判旨】 最高裁大法廷は、上告棄却の判決を下し、除斥期間の経過による請求権消滅を否定した原審の判断を是認した。 まず、改正前民法724条後段は除斥期間を定めたものと解されるが、同請求権が除斥期間の経過により消滅したものとすることが著しく正義・公平の理念に反し到底容認できない場合には、除斥期間の主張が信義則に反し又は権利の濫用として許されないと判断できるとした。 その上で、本件規定は憲法13条及び14条1項に違反し、国民に憲法上保障されている権利を違法に侵害するものであることが明白であったとして、本件規定に係る国会議員の立法行為は国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるとした。そして、(1)国が約48年にわたり正当な理由なく特定の疾病・障害を有する者を差別し重大な犠牲を求める施策を推進したこと、(2)約2万5000人が生殖能力喪失という重大な被害を受けたこと、(3)法律が憲法適合的であるとの推測を国民に与える上、被害者の多くが権利行使に制約のある立場にあり権利行使を期待することが極めて困難であったこと、(4)法改正後も国が補償しない立場をとり続けたこと等の事情を総合考慮し、除斥期間の主張は信義則に反し権利の濫用として許されないと判断した。裁判官全員一致の意見である。 【補足意見】 三浦守裁判官は判例変更の範囲等について、草野耕一裁判官は改正前民法724条の立法趣旨からの考察について、それぞれ別事件の大法廷判決における補足意見を援用した。宇賀克也裁判官は、結論には賛成しつつも、同条後段の期間は除斥期間ではなく消滅時効を定めるものと解すべきとの意見を述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。