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最高裁

国家賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和5受1323
事件名
国家賠償請求事件
裁判所
最高裁判所大法廷
裁判年月日
2024年7月3日
裁判種別・結果
判決・棄却
裁判官
戸倉三郎深山卓也三浦守草野耕一宇賀克也林道晴岡村和美安浪亮介渡惠理子岡正晶堺徹今崎幸彦尾島明宮川美津子石兼公博
原審裁判所
札幌高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 旧優生保護法(昭和23年法律第156号)に基づき不妊手術を受けたと主張する被上告人(昭和16年生まれの男性)が、国に対し、同法の規定(本件規定)は憲法13条・14条1項に違反しており、本件規定に係る国会議員の立法行為は国家賠償法1条1項の適用上違法であるとして、損害賠償を求めた事案である。 旧優生保護法は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことを目的とし、遺伝性の精神疾患や障害等を有する者に対する不妊手術を定めていた。被上告人は精神科病院入院中の昭和35年頃に不妊手術を受けた。同法に基づく不妊手術は約2万5000人に実施され、厚生省は身体の拘束や欺罔等の手段を用いることも許される場合がある旨の通知を発出するなど、積極的に推進していた。同法は平成8年に改正され本件規定は削除されたが、国は長期間にわたり補償を行わなかった。平成31年に一時金支給法が成立したものの、支給額は320万円にとどまり、国の損害賠償責任を前提としないものであった。本件では、不妊手術から20年以上が経過しており、改正前民法724条後段の除斥期間の経過により損害賠償請求権が消滅したか否かが争われた。 【争点】 改正前民法724条後段の除斥期間の経過により、被上告人の国に対する国家賠償請求権が消滅したか否か。 【判旨】 最高裁大法廷は、上告棄却とし、除斥期間の経過による請求権消滅を否定した原審判断を是認した。 まず、本件規定は憲法13条及び14条1項に違反し、その内容が国民の憲法上の権利を違法に侵害するものであることが明白であったから、本件規定に係る国会議員の立法行為は国家賠償法1条1項の適用上違法であるとした。 その上で、改正前民法724条後段は除斥期間を定めたものであるが、除斥期間の経過により請求権が消滅したとすることが著しく正義・公平の理念に反し到底容認できない場合には、除斥期間の主張が信義則に反し又は権利濫用として許されないと判断できるとの法理を示した。 本件では、(1)憲法違反が明白な立法行為という加害行為の性質上、法律関係安定の要請は大きく後退すること、(2)国が約48年間にわたり正当な理由なく特定の疾病・障害を有する者を差別し重大な犠牲を求める施策を実施したこと、(3)被害者の多くが権利行使に制約のある立場にあり、損害賠償請求権の行使を期待することが極めて困難であったこと、(4)本件規定削除後も国が適法との立場をとり続け補償措置を講じなかったこと等の事情に照らし、除斥期間の主張は信義則に反し権利濫用として許されないとした。裁判官全員一致の意見である。 【補足意見】 三浦守裁判官は判例変更の範囲等について、草野耕一裁判官は改正前民法724条の立法趣旨の考察を深めることで多数意見が一層説得的になるとの補足意見を述べた。宇賀克也裁判官は、結論には賛成しつつも、同条後段の期間は除斥期間ではなく消滅時効を定めたものと解すべきであるとの意見を述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。