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下級裁

傷害、保護責任者遺棄致死

判決データ

事件番号
令和1わ1488
事件名
傷害、保護責任者遺棄致死
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2023年2月9日
裁判官
冨田敦史辛島靖崇加々美希

AI概要

【事案の概要】 被告人は、妻Xとの間の実子である被害者(当時1歳)に対し、平成30年11月中旬頃から同月30日頃までの間、複数回にわたり、自宅において手動式エアソフトガンでBB弾を至近距離から多数発射して全身に命中させ、頭部、顔面、胸部、腹部、上肢、下肢、背部、腰部及び臀部に合計71か所の円形創傷(全治約3週間)の傷害を負わせた(傷害事件)。 また、被害者は、同年10月下旬頃までに重度の低栄養状態に陥って極度に痩せ細り、同年11月上旬頃には両手足の骨や肋骨を多数箇所骨折して体を動かすことも食事を取ることも困難な状態となり、さらに上記エアガンによる創傷から細菌感染を起こして蜂窩織炎を発症するなど、ますます衰弱していた。被告人及びXは、親権者として被害者を養育監護する立場にありながら、共謀の上、医師による診察・治療を受けさせるなどの生存に必要な保護をせず、同年12月1日、被害者を重度の低栄養等に基づく肺感染症による急性呼吸不全により死亡させた(保護責任者遺棄致死事件)。 【争点】 第1の争点は、被告人がエアガンで被害者に暴行を加えて傷害を負わせたか否か(犯人性)であった。裁判所は、被害者の円形創傷がエアガンのBB弾によるものであることは法医学者の証言から認定した上で、被告人方から発見されたエアガン4丁のうち発射可能であったのは手動式エアガンのみであること、同居家族のうち長女(生後数か月)や長男(4歳未満)には操作不可能であること、妻Xにはエアガンとの結びつきを示す事情がないことから、被告人が犯人であると認定した。 第2の争点は、保護責任者遺棄致死について被告人に被害者の要保護状態の認識があったか否かであった。裁判所は、遅くとも被害者が多発骨折を負った11月上旬頃には、骨折の痛みにより体を動かすことも食事を取ることも困難になっていた被害者の異状に、同居の親として気がつかないはずはないとして、要保護状態の認識を認定した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、保護責任者遺棄致死事件について、わずか1歳の実子が衰弱していく様子を目の当たりにしながら約1か月にわたり不保護を継続した点、被害者が激しい苦痛を伴う多発骨折や蜂窩織炎を負いながら何の手当も受けられないまま死亡した結果の重大性を指摘した。特に被告人は、衰弱していた被害者に対して自らエアガンによる傷害行為に及び、要保護状態を進行・悪化させる原因を作り出しながら不保護を継続した点で、妻Xより刑事責任は重いとした。傷害事件についても、瀕死の状態にあった死亡前日頃に至ってもなお20発以上撃つ虐待行為を続けた点は、被害者の人格や尊厳を無視した極めて残酷な犯行であり、保護責任者遺棄致死事件の単なる付随行為にとどまらないとした。被告人が犯行を否認し反省の言葉も謝罪もないことも踏まえ、求刑どおり懲役16年を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。