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下級裁

生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求事件

判決データ

事件番号
平成26行ウ34
事件名
生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求事件
裁判所
さいたま地方裁判所
裁判年月日
2023年3月29日

AI概要

【事案の概要】 埼玉県内で生活保護を受給する原告ら(複数事件・計26名)が、厚生労働大臣による生活扶助基準の引下げ改定(平成25年・26年・27年の3回にわたる段階的改定。以下「本件各改定」)に基づき、各処分行政庁がした保護変更決定の取消しを求めるとともに、被告国に対し国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めた事案である。本件各改定は、社会保障審議会の生活保護基準部会による平成25年検証の結果に基づき、生活扶助基準と一般低所得世帯(第1・十分位層)の消費実態との間の年齢区分別・世帯人員別・級地区分別の格差を是正する「ゆがみ調整」と、消費者物価指数の下落(マイナス4.78%)を反映する「デフレ調整」を内容とし、激変緩和措置として減額幅を最大10%に抑え、3年間で段階的に実施するものであった。 【争点】 主な争点は、(1)一部原告の訴えの適法性(出訴期間の遵守)、(2)本件各改定に基づく保護変更決定の違法性(ゆがみ調整・デフレ調整・激変緩和措置の各適法性)、(3)国家賠償法上の違法性及び損害の有無である。原告らは、本件各改定が憲法25条及び生活保護法3条・8条に違反し、厚生労働大臣の裁量権の逸脱濫用に当たると主張した。 【判旨】 裁判所は、まず一部原告3名の第1事件訴えについて、再審査請求が不適法として却下された以上、出訴期間の起算日は審査請求の裁決を知った日となり、出訴期間を経過しているとして却下した。次に、本件各改定の適法性の判断枠組みとして、保護基準の改定には厚生労働大臣に専門技術的かつ政策的見地からの広範な裁量権が認められるとしつつ、(1)判断の過程及び手続における過誤・欠落の有無、(2)激変緩和措置の相当性の観点から裁量権の逸脱濫用を審査すべきとした。ゆがみ調整については、平成25年検証が客観的資料に基づく専門機関の検討を経たものであり、裁量権の逸脱濫用はないとした。デフレ調整についても、物価と生計費の関係や生活扶助相当CPIの算出方法(ロウ指数としての説明可能性等)に照らし、裁量権の逸脱濫用はないとした。しかし、激変緩和措置としての「2分の1処理」(ゆがみ調整の結果を一律に半分しか反映しない措置)については、平成25年検証の結果、生活扶助費が増額されるべき世帯にまで2分の1処理を適用したことは、ゆがみ調整の趣旨と矛盾し合理的根拠を欠くとして、厚生労働大臣の裁量権の逸脱濫用に当たると判断した。これにより、該当する原告らの保護変更決定を取り消した。他方、国家賠償請求については、処分の取消しと新たな処分により精神的損害は慰謝されるとして棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。