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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和1ワ16225
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年4月6日
裁判官
中村心谷地伸之紅林颯馬

AI概要

【事案の概要】 早稲田大学大学院文学学術院の現代文芸コースに在籍していた原告が、指導教員であった被告A教授から在学中にセクシュアルハラスメント等を受け、また、被告早稲田大学がハラスメントに対して適切な対応をしなかったとして、被告Aに対しては不法行為(民法709条)に基づき、被告早稲田大学に対しては使用者責任(民法715条)及び在学契約の債務不履行(民法415条)に基づき、連帯して550万円(慰謝料500万円+弁護士費用50万円)の損害賠償を請求した事案である。さらに原告は、退学後に被告早稲田大学が被害回復に尽くすべき義務を怠ったとして、別途110万円(慰謝料100万円+弁護士費用10万円)の支払も求めた。原告は平成28年4月に入学後、被告Aから「卒業したらおれの女にしてやる」との発言や、授業中に「上着の下が裸だったらどうしよう」との性的発言を受けたほか、度々の二人きりの食事への誘い、私用の強要、創作の拠り所とする作家への侮辱的批判など多数のハラスメント行為を主張した。原告がコース主任のD教授に相談したところ、D教授は「セクハラはもっとすごいやつだ」「原告にも隙がある」との発言をした。その後、指導教員はF教授に変更されたが、原告は平成30年3月に退学し、同年4月にハラスメント防止室に申立てを行った。 【争点】 主な争点は、①被告Aによる13項目のハラスメント行為の違法性の有無、②コース主任D教授の対応が被告早稲田大学の債務不履行に当たるか、③E准教授の行為の違法性、④退学後の被告早稲田大学のハラスメント防止室等の対応の違法性、⑤損害額及び因果関係である。被告Aは「おれの女にしてやる」発言は原告の才能への愛着の表明であると主張し、被告早稲田大学はD教授が指導教員変更手続を迅速に進めたことなどから義務違反はないと主張した。 【判旨】 裁判所は、被告Aの13項目のハラスメント主張のうち、①授業中の「上着の下が裸だったらどうしよう」発言(本件授業時発言行為)と、②「卒業したらおれの女にしてやる」発言(本件おれの女発言行為)の2つについてのみ違法と認定した。本件授業時発言行為については、授業という公の場で原告個人を対象に性的内容の発言をしたものであり、社会通念上許容される限度を超えて人格権を侵害すると判断した。本件おれの女発言行為については、既婚者である被告Aが不倫関係を示唆する発言であり、原告に許容し難い性的不快感を与えるものとして違法と判断した。その他の凝視行為、外見発言、身体接触等については、証拠不足や一回性、原告が拒絶の意思を示していなかったこと等を理由に違法性を否定した。D教授の対応については、「セクハラはもっとすごいやつだ」「原告にも隙がある」との発言がセクハラ被害を申告した原告の人格権を侵害するものとして債務不履行を認定したが、その後の指導教員変更手続の対応や口止め等の主張は退けた。退学後のハラスメント防止室等の対応については、在学契約上の配慮義務は退学者には及ばないとしつつ、被害申告を受けて調査を開始した以降はハラスメント調査を適正に行う義務を負うとしたうえで、調査自体は適正であったと認定した。損害額については、被告Aの行為による慰謝料50万円、D教授の行為による慰謝料5万円、弁護士費用5万5000円の合計60万5000円を認容した。原告の退学との因果関係は、語学への無関心等の事情から否定された。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。