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最高裁

懲戒免職処分取消、退職手当支給制限処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ヒ274
事件名
懲戒免職処分取消、退職手当支給制限処分取消請求事件
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
2023年6月27日
裁判種別・結果
判決・破棄自判
裁判官
長嶺安政宇賀克也林道晴渡惠理子今崎幸彦
原審裁判所
仙台高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 宮城県の公立学校教員であった被上告人(原告)は、平成29年4月、同僚の歓迎会で飲酒した後、自家用車を運転して帰宅しようとし、約100m走行した地点で交差点を右折した際に優先道路の車両と衝突する物損事故を起こした。呼気検査で1リットルにつき0.35mgのアルコールが検出され、酒気帯び運転で現行犯逮捕された。被上告人は約30年間教諭として勤務し、懲戒処分歴はなかった。宮城県教育委員会(県教委)は、被上告人に対し懲戒免職処分をするとともに、退職手当(約1724万円)の全部を支給しない処分(本件全部支給制限処分)をした。被上告人が両処分の取消しを求めて提訴した。 【争点】 退職手当の全部を支給しないとする処分が、退職手当管理機関の裁量権の範囲を逸脱し又は濫用したものとして違法か。原審(控訴審)は、懲戒免職処分は適法としつつも、退職手当には賃金の後払いや生活保障としての性格もあることから、全部不支給処分のうち3割部分は裁量権を逸脱した違法なものとして一部認容していた。 【判旨】 最高裁は原審判断を破棄し、被上告人の請求を全部棄却した。まず、退職手当支給制限処分に係る判断は退職手当管理機関の裁量に委ねられており、裁判所はその判断が社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権の範囲を逸脱し又は濫用したと認められる場合に限り違法と判断すべきであるとした。その上で、被上告人は自家用車で酒席に赴き長時間にわたり相当量の飲酒をした直後に運転を開始しており、運転開始直後に衝突事故を起こしていることからも態様は重大な危険を伴う悪質なものであること、公立学校教諭として生徒への影響も大きかったこと、県教委が事前に飲酒運転に対する厳格な対応方針を通知し注意喚起していたことを指摘し、被上告人に懲戒処分歴がなく約30年間誠実に勤務してきたこと等を勘案しても、全部不支給処分が社会観念上著しく妥当を欠くとはいえないと判断した。なお、宇賀克也裁判官は、停職処分にとどめる余地がある事案で懲戒免職とされた場合には退職手当の一部不支給にとどめることを検討すべきであり、飲酒運転を取り締まる立場の警察官が同種事案で停職3月にとどまっていることとの均衡等を考慮すると、全部不支給は酷に過ぎるとして反対意見を述べた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。