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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ29341
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2022年4月7日
裁判官
布施雄士井上善樹崎川静香

AI概要

【事案の概要】 本件は、学校法人である被告との間で労働契約を締結し、D大学心理学部教授として就労していた原告が、被告に対して2つの請求をした事案である。原告は過去に被告から雇止め・懲戒解雇を受けたが、第一次訴訟で地位確認が認容され復職した。その後、授業担当の権利確認等を求める第二次訴訟を提起し、平成28年3月に訴訟上の和解が成立した。和解に基づき新たな労働契約(本件契約)が締結され、出勤日週2日・授業週4コマ以上が定められた。しかし被告は、原告がホームページに被告との紛争経緯を掲載したこと(和解条項違反)や学生へのハラスメントのおそれを理由に、平成28年度秋学期以降の授業を原告に一切担当させなかった。原告は平成30年3月に定年退職するまで約1年半にわたり授業を担当できなかった。また、原告は大学のハラスメント防止・対策専門部会に対し、授業不担当や復職後の不当な取扱い等について相談したが、約22か月間放置された末に「審議不能」との結論を示された。原告は、①授業不担当が本件契約の債務不履行に当たるとして慰謝料220万円、②部会の不誠実な対応が安全配慮義務違反の債務不履行に当たるとして慰謝料110万円、合計330万円の損害賠償を求めた。 【争点】 1. 被告は原告に授業を担当させる義務を負うか 2. 被告が原告に授業を担当させなかったことに正当な理由があるか 3. ハラスメント部会が「審議不能」との結論を出したことが債務不履行に当たるか 4. 部会の審議結果の通知遅延が債務不履行に当たるか 5. 部会の調査手続の適正性 【判旨】 裁判所は、請求を一部認容し、106万円の支払を命じた。争点1について、大学教員が講義で学生に教授する行為は研究成果の発表や学問研究の深化・発展という権利としての側面を有するとした上で、第二次訴訟の経緯や本件契約8条1項の「授業時間は週4コマを下らないものとする」との文言等から、被告は原告に少なくとも週4コマの授業を担当させる具体的義務を負うと判断した。争点2について、原告のホームページ掲載行為が形式上和解条項に抵触する可能性を認めつつも、労働契約上の義務と紛争解決のための和解条項上の義務には対価的関連性がなく、和解条項違反は授業担当義務の履行拒絶を正当化しないとした。ハラスメントのおそれについても、被告が主張する事実は和解前から知っていた事実であり、これを理由に和解に基づく義務の履行を拒むことは許されないとした。争点3について、部会が審議不能と判断したこと自体はやむを得ないとしたが、争点4について、審議結果を約8か月間原告に告知しなかった回答遅延は債務不履行を構成すると認めた。以上から、授業不担当について慰謝料100万円、審議結果の通知遅延について慰謝料5万円及び弁護士費用1万円、合計106万円を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。