労働委員会命令取消請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 セブン-イレブンのフランチャイズ加盟者らが加入する労働組合(コンビニ加盟店ユニオン)が、フランチャイザーであるセブン-イレブン・ジャパンに対し団体交渉を申し入れたところ拒否されたため、不当労働行為の救済を申し立てた。岡山県労働委員会は救済命令を発したが、中央労働委員会はこれを取り消し、救済申立てを棄却する命令を発した。本件は、組合が中央労働委員会の命令の取消しを求めた行政訴訟である。 【争点】 フランチャイズ契約を締結するコンビニ加盟者が、労働組合法上の「労働者」に該当するか。具体的には、①事業組織への組入れ、②契約内容の一方的・定型的決定、③報酬の労務対価性、④業務の依頼に応ずべき関係、⑤時間的・場所的拘束及び指揮監督関係、⑥顕著な事業者性の各要素を総合考慮し、使用者との交渉上の対等性を確保するために労組法の保護を及ぼすことが必要かつ適切と認められるかが争われた。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、加盟者は労組法上の労働者に当たらないと判断した。その理由として、まず事業組織への組入れについて、加盟者は独立した事業者として位置付けられ、従業員の採否・労働条件等を自ら決定し、平均20~30名の従業員を雇用して他人労働力を使用しているほか、商品の仕入れ・販売について独立事業者と評価するに相応しい裁量を有しており、参加人の事業遂行に不可欠な労働力として組織に組み入れられているとはいえないとした。報酬の労務対価性については、加盟者が受け取る月次引出金等は顧客から得た収益であり、労務提供の対価とは評価できないとした。契約内容の一方的・定型的決定についても、加盟者自身の労務提供の在り方は加盟者の判断に委ねられており、一方的・定型的に定められているとは評価できないとした。時間的場所的拘束や指揮命令関係についても、営業日・営業時間の制約は加盟店の事業活動に関するものであって加盟者個人の労務提供への拘束とはいえないとした。以上を総合し、加盟者は独立した事業者としての実態を備えており、労組法の保護を及ぼすことが必要かつ適切とは認められないと結論づけた。