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下級裁

窃盗被告事件

判決データ

事件番号
平成29わ700
事件名
窃盗被告事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2019年1月31日

AI概要

【事案の概要】 本件は、平成28年7月8日朝、福岡市内のビル1階エレベーター前エントランスにおいて、出資金等を元手に金塊取引を行う事業者から依頼を受けた被害者ら3名が管理する金塊160個(重量約160キログラム、時価合計約7億5840万円)在中のキャリーケース5個と、現金や財布等が入ったショルダーバッグ1個を、警察官を装った実行犯ら6名が持ち去ったという、いわゆる「福岡金塊強奪事件」の一端を成す窃盗被告事件である。被告人は実行犯らに取引の日時・場所等の情報を提供した情報提供者であり、本件持ち去り行為の後、自身が指名手配されていることを免れようとして名古屋市内で信号無視により危険運転致傷をも起こしたとして、併せて起訴された。実行犯らは「POLICE」と記載されたベストを着用し、被害者らに対し「警察だ」「なんで来たか分かっているな」「これは密輸品じゃないのか」などと声を掛けて職務執行を装い、被害者らを動揺させている間にキャリーケース等を奪取して2台のレンタカーで逃走した。逃走途中、山口県下関市内の河川敷に空になったキャリーケースや身分証入りのショルダーバッグ、警察官風の衣類を投棄した上、90キログラム分の金塊を買取業者に売却して4億3000万円余を分配している。被告人は共謀を否認し、弁護人は窃盗罪の成立自体を争った。 【争点】 弁護人は、第1の窃盗について、(1)本件キャリーケース等は被害者らの占有する財物ではない、(2)仮に占有が認められるとしても被害者らの同意があった合理的な疑いがある、(3)仮に同意がなかったとしても被告人は同意があると誤信していたから故意がない、(4)ショルダーバッグの持ち去りについては共謀がない、と主張し、これらが主要な争点となった。 【判旨(量刑)】 裁判所は弁護人の主張をいずれも排斥した。占有について、被害者らは現実に金塊入りキャリーケースを握持・支配して運搬しており、手にすら触れていない依頼主Mらが占有していたとみる余地はなく、被害者らの占有を肯定した。同意の点については、警察官を装って被害者らを足止めしながら物件を持ち去り、遠隔地で証拠を投棄し、半分を超える量を直接換金して莫大な利益を得、その後相応の示談金負担を覚悟していた一連の経過に照らせば、被害者らの意思に反する窃取であることが強く推認されるとし、被害者らが盗難保険にも加入していないこと、施錠されたキャリーケースの鍵を破壊する必要があったこと、重要な身分証在中のショルダーバッグまで投棄していることなどを併せ考慮して同意の存在を否定した。誤信の点についても、単に同意者から金塊を持ち去るだけで1億円以上の報酬が得られるという話自体が荒唐無稽であり、事前に二度も金塊運搬者を探したが接触できなかった経緯を被告人も認識していたことから、誤信の余地はないとした。ショルダーバッグについても、通報手段を奪って犯行を迅速・容易に遂行する目的の包括的共謀があったと認めた。量刑では、被害額が類例を見ないほど高額であり計画的・組織的な巧妙な手口であること、被告人が不可欠の情報をもたらし500万円の報酬を得たこと、同種前科4犯を有し直近の服役から2年余りで再犯に及んだこと、第1事件では虚偽弁解に終始し反省がみられないことを重視する一方、第2の危険運転致傷については認め謝罪文を送付していることなど一般情状を考慮し、求刑懲役10年に対し被告人を懲役8年に処した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。