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下級裁

監禁,殺人,監禁致傷,暴行被告事件

判決データ

事件番号
平成29わ517
事件名
監禁,殺人,監禁致傷,暴行被告事件
裁判所
大津地方裁判所
裁判年月日
2019年3月22日
裁判官
伊藤寛樹今井輝幸林宏樹

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が主導して、住宅街の一軒家を拠点に成人男性2名を長期間社会から隔絶し、虐待・監禁した事案である。被告人は交際相手や同居人、交友者らを支配下に置き、インターネット上で知り合った男性Cおよび交友者であった男性Dを親元等から引き離して同居させ、暴力により屈服させた上で、食事・水分摂取・入浴・排せつを制限するなどの虐待を行った。Cについては約4年間、狭い押し入れに閉じ込めておむつ着用のまま排せつを強いるなどして監禁し、廃用症候群の傷害を負わせた(監禁致傷)。Dについては平成28年9月頃から約1年間、自宅2階で監禁しつつ虐待を続け、沖縄旅行中には共犯者と海中に沈める暴行を加えた。Dが低栄養状態から細菌性肺炎を発症し、集中治療を受けなければ死亡する危険が高い状態に陥った際、被告人らは発覚を恐れてDを滋賀県内の空き家に移送し、適切な医療を受けさせないまま監禁を継続して死亡させた(監禁・殺人)。被告人は暴行の罪責は認めたが、監禁致傷・監禁・殺人については、監禁の事実や共謀、殺意を否認した。 【争点】 第1に、C・Dが監禁されていたといえるか、被告人が共犯者との共謀に基づきこれに関与したか。第2に、Dを空き家に移送した行為について、被告人に殺意があり殺人罪の実行行為といえるか(不作為的態様による殺害の可否)が主要な争点となった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、押し入れ内の劣悪な状況、防犯カメラによる徹底した監視体制、共犯者間のLINEのやり取り、客観的な身体状況等から、C・Dいずれについても被告人が主導した監禁の事実を認定した。Dの殺人については、適切な医療を受けなければ死亡する危険が高い状態のDを空き家に監禁し続ける行為は、被害者の生命を排他的に支配する主体による死亡結果発生の危険性が高い行為であるとして、医療を受けさせないという態様における殺人罪の実行行為性を肯定した。被告人は衰弱状態の認識および救命可能性の認識を有しながら、従前の監禁・虐待の発覚を免れるため、空き家で息絶えればよしとして連行・監禁を共犯者に指示したと認められ、殺意も認定された。量刑上、裁判所は、首謀者として支配関係を築き犯行全体を主導した被告人の人格態度を重く非難した。監禁態様はおむつ着用での排せつ強制、障害年金の搾取、奴隷的・玩具的な扱いなど尊厳を徹底的に蹂躙するものであり、殺人は弱っていく被害者を映像で把握しながら見殺しにする戦慄すべき態様であったと指摘した。公判で不合理な弁解を重ね、死亡した被害者をなお貶める姿勢からは反省の態度も認められないとして、検察官の求刑どおり有期懲役刑の上限である懲役30年を言い渡した。本判決は、作為義務を基礎づける排他的支配のもと、監禁継続という不作為的態様により殺人罪の実行行為性を肯定した点に理論的意義がある。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。