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特許権侵害差止等請求事件,特許権侵害差止請求事件,特許権侵害に基づく損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
平成28ワ21762
事件名
特許権侵害差止等請求事件,特許権侵害差止請求事件,特許権侵害に基づく損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2019年3月28日
裁判官
沖中康人奥俊彦髙櫻慎平

AI概要

【事案の概要】 磁気テープおよびその製造方法に関する特許第4157412号(発明の名称「磁気テープおよびその製造方法,サーボライタ,ならびにサーボバンドの識別方法および装置」)を有する原告(富士フイルム)が、データカートリッジ規格LTO-7に準拠した被告製品(被告ソニー、被告ソニーストレージメディアマニュファクチャリング、被告ソニーストレージメディアソリューションズの自社製品およびOEM製品)の製造販売等が本件特許権(請求項6の製造方法発明)を侵害するとして、特許法100条に基づく差止め、製造設備の除却、特許法102条2項に基づく損害賠償を求めた事案である。本件特許は、隣接するサーボバンドの信号を比較せずに、サーボ信号中に埋め込まれたデータからサーボバンド自体を特定することを可能にする技術に関する。 【争点】 主な争点は、(1)原被告間には国際裁判管轄に関するAP-75契約の管轄合意が存在するとする被告主張の当否、(2)被告製造方法が本件発明の技術的範囲に属するか(特に構成要件B「サーボバンドを特定するためのデータをエンコードする第一工程」の充足性および均等侵害の成否)、(3)公知文献に基づく新規性・進歩性欠如の無効理由の有無、(4)被告ら三社間の共同不法行為の成否、(5)損害額である。 【判旨】 東京地裁は、まず国際裁判管轄について、被告らはLTO規格特許ライセンス契約(AP-75契約)の締結当事者でなく、第三者受益者として管轄合意の効力が及ぶともいえないと判断し、日本の裁判所の管轄権を認めた。侵害論につき、構成要件Bの「エンコード」とは「0」または「1」の形式にデータを変換することをいうと解釈した上で、被告製造方法がこのような形式変換を行う証拠がないとして文言侵害を否定した。一方、均等侵害については、本件発明の本質的部分は構成要件A-3(線の位置をサーボバンド毎にテープ長手方向にずらすことでデータを埋め込む点)にあり、構成要件Bは本質的部分ではないとし、最高裁平成10年2月24日判決(ボールスプライン事件)の5要件を全て充足すると認定して均等侵害の成立を認めた。無効主張(乙14~乙18、乙A1~乙A27の各公知文献を主引用例とする進歩性欠如等)はいずれも排斥した。共同不法行為については、被告三社が各期間において製造・販売等を役割分担して行ったことから主観的・客観的関連共同性を認め、連帯責任を肯定した。損害については、特許法102条2項の推定規定を適用して算定し、被告ソニーおよび被告SSMMに対し連帯して合計約5109万円および約4644万円等、被告ら三社に対し連帯して合計1億3301万円等の支払を命じた。本判決は、LTOデータカートリッジという世界的な標準規格製品をめぐる侵害訴訟であり、規格必須特許に関する国際裁判管轄の解釈、均等論の適用、そして標準規格準拠製品についての技術的範囲の判断を示した実務上重要な先例である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。