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下級裁

殺人,死体遺棄,窃盗,有印私文書偽造・同行使,電磁的公正証書原本不実記録・同供用,詐欺未遂被告事件

判決データ

事件番号
平成30わ610
事件名
殺人,死体遺棄,窃盗,有印私文書偽造・同行使,電磁的公正証書原本不実記録・同供用,詐欺未遂被告事件
裁判所
水戸地方裁判所
裁判年月日
2019年7月5日

AI概要

【事案の概要】 本件は、被告人が夫である被害者(当時33歳)を殺害した上、死体を遺棄し、被害者名義のキャッシュカードで現金を窃取し、さらに離婚届・委任状・住民異動届書を偽造して行使し、児童扶養手当を詐取しようとした一連の事件である。 被告人は、夫である被害者の勤務先会社等への返済のために保管されていた金銭を使い込み、子供服等の購入に充てるなど浪費を重ねていた。本件の約1年前に使い込みが発覚した際には被害者に許してもらったものの、その後も浪費を続け、本件の約2か月前に再び使い込みが発覚し、被害者から勤務先会社への返済分として約500万円を準備するよう求められた。被告人は親族から借りられるなどと嘘を重ねていたが、被害者をごまかし切れなくなり、被害者がいなくなればよいと考えて殺害を決意するに至った。 平成30年2月17日頃、被告人は当時の自宅において、就寝中の被害者の頸部を充電器コード様のもので絞め付け、頸部圧迫による窒息により死亡させた。犯行時には、小学生の長女を「母親と離れたくない」という心情を利用して巻き込み、被害者の手足を押さえさせるなどさせている。 その後、被告人は死体を毛布等で包んで布団圧縮袋に入れ、集草バッグに水で溶いたモルタルを流し込むなどしてクローゼット内に隠匿して遺棄した。また、被害者名義のキャッシュカードで7回にわたり計63万5000円を不正に引き出し、長女に離婚届の届出人署名欄を記入させて偽造の上、市役所に提出して戸籍に不実の記録をさせた。さらに、被害者名義の委任状・住民異動届書を偽造して転居の手続を行い、協議離婚したと偽って児童扶養手当の受給資格者認定を受けたが、離婚届偽造の発覚により手当支給を得るには至らなかった。 【判旨(量刑)】 裁判所は被告人を懲役23年に処した(求刑懲役25年)。 量刑の中心となる殺人罪について、動機・経緯に関しては、被告人のストレス解消のための買い物という心情は一応理解できるものの、浪費の態様はその範疇をはるかに超え、浪費を止める努力を一切せず、被害者に嘘をついてごまかし続けた被告人自身の言動に窮状の原因があったというべきであって、被害者には何ら落ち度がないと指摘した。被害者と距離を置くなど殺害を回避する方策はいくらでもあったのであり、身勝手かつ短絡的な動機と経緯に酌量の余地はないとした。 犯行態様についても、毒殺用の農薬調達や絞殺用のひも類の準備など一定の計画性があり、小学生の長女を犯行に巻き込んだこと自体が強い非難に値するとした上、就寝中の被害者を襲い、コード様のもので執拗に首を絞め続け、死亡を確認するなど、確実に殺害しようという強固な殺意があり、犯行態様は非常に悪質と評価した。 本件殺人は、落ち度のない配偶者(内縁関係を含む)を殺害した殺人既遂事件1件の量刑傾向の中で、有期懲役刑の上限に近いかなり重い部類に属する事案であるとした。これに加え、死体遺棄、窃盗、有印私文書偽造・同行使、電磁的公正証書原本不実記録・同供用、詐欺未遂の各事件についても長女に手伝わせており相応に強い非難が向けられるべきとして、被告人の刑事責任は極めて重いとしつつ、各事実を認めて一応反省の弁を述べていること、前科がないことを斟酌し、主文の刑を量定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。