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知財

営業差止等請求事件

判決データ

事件番号
平成29ワ33490
事件名
営業差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2018年12月20日
裁判官
沖中康人横山真通奥俊彦

AI概要

【事案の概要】 原告は、居住用建物清掃サービスのフランチャイズチェーン「おそうじ本舗」の本部を運営する株式会社である。被告Aは、平成22年4月に原告との間でフランチャイズ契約を締結し、「おそうじ本舗(住所省略)店」を営業していたが、平成28年3月10日に同契約が終了した。 本件フランチャイズ契約には、契約終了後2年間は居住用建物清掃を主な内容とする清掃サービス事業を自ら営み又は第三者に営ませることを禁止する競業禁止条項が定められ、違反時にはロイヤリティー月額(4万円)の40倍の違約金を請求できる条項も存在した。 被告Aは、契約終了後、同じ店舗・同じ電話番号を利用し、「おそうじゴッド」の名称でキッチン・レンジフード・エアコンクリーニング等の居住用建物清掃事業(被告事業)を継続した。その際、原告の登録商標と同一の標章を看板に使用し、ウェブサイトには原告の広告写真と同一の写真を掲載していた。また、被告ウェブサイトには被告Aの実兄である被告Bが代表者として表示されていた。 原告は、被告Aに対しては競業避止義務違反に基づく違約金160万円、被告A・B両名に対しては商標権侵害及び著作権侵害に基づく損害賠償等を求めて本訴を提起した。被告Aは商標権侵害・著作権侵害に関する差止等請求を認諾したが、被告Bは自らが被告事業の営業主体であることを争った。 【争点】 争点は、(1)被告Bの営業主体性、(2)被告らによる商標権侵害の成否、(3)商標権侵害による損害の額、(4)被告Bによる著作権侵害の成否、(5)著作権侵害による損害の額である。中心的争点は、被告ウェブサイトに代表者として表示されていた被告Bが、実際に被告事業を共同経営していたと評価できるかという点である。 【判旨】 裁判所はまず、被告Bの営業主体性を否定した。ウェブサイト上に代表者として氏名が表示されていること自体は、本人の承諾・関与がなくても可能であり、直ちに共同経営の事実を推認させるものではない。原告と本件フランチャイズ契約を締結していたのは被告Aのみであり、他に被告Bが被告事業を運営していたと認めるに足りる証拠はない。むしろ、被告Aが競業避止義務を免れるため、実兄である被告Bに無断でその名義を利用したことが窺われると判断した。兄弟が同じ建物に居住していたとしても、被告Bが被告事業を共同経営していたことを推認する根拠にはならないとした。 その結果、被告Bに対する商標権侵害・著作権侵害に基づく各請求はいずれも営業主体性が認められないとして棄却された。 被告Aについては、本件フランチャイズ契約終了後に同条項に違反して競業事業を営んだことが明らかであるとして、本件違約金条項に基づく違約金160万円の支払義務を認めた。 商標権侵害による損害額については、使用期間を平成28年3月11日から平成29年9月10日までの18か月間と認定したうえ、被告店舗の月額売上げは原告主張の100万円ではなく被告の主張する30万0234円であると認定した。使用料率については、経済産業省所管の「ロイヤルティ料率データハンドブック」において第37類の国内アンケート平均値が2.1%とされていること等を踏まえ、原告主張の10%ではなく3%が相当とし、計算の結果16万2126円の使用料相当損害額を認めた。これに弁護士費用10万円を加え、合計26万2126円の損害賠償請求が認容された。 フランチャイズ契約における競業避止義務・違約金条項の有効性を前提とした違反認定と、商標権侵害における使用料相当額算定の実務指針(ロイヤルティ料率データハンドブックの参照)を示した事例として実務上の意義を有する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。