住居侵入、強盗致死、建造物侵入、窃盗、強盗、窃盗未遂、強盗傷人
判決データ
AI概要
【事案の概要】 被告人A、B、Cの3名は、平成30年10月頃から平成31年2月にかけて、組み合わせを変えながら複数の窃盗・強盗事件を繰り返していた。中核となる江東区強盗致死事件(判示第7)では、平成31年2月28日、3名が共謀の上、東京都江東区の一人暮らしの高齢女性(当時80歳)方に侵入し、手足を緊縛し口を粘着テープで塞ぎ、頸部を圧迫するなどの暴行を加えて金品を強奪しようとしたが発見に至らず、一連の暴行により被害者を不詳の死因で死亡させた。このほか、横浜でのキャッシュカード窃盗(被告人C)、日本橋での侵入窃盗(被告人A・B)、渋谷区笹塚での住居侵入強盗(被告人A・B、被害額約500万円超)、大阪での強盗傷人(被告人C)、長野でのブランド品店侵入窃盗(3名共同、被害額約229万円)等が併合審理された。 【争点】 弁護人は、(1)頸部圧迫の暴行は意図的でない疑いが残る、(2)被害者の心機能低下が死亡に大きく寄与した疑いが残ると主張し、被告人Aにつき懲役25年、被告人Bにつき懲役22年、被告人Cにつき懲役26年が相当と意見した。検察官は3名とも無期懲役を求刑した。 【判旨(量刑)】 裁判所は被告人3名をそれぞれ無期懲役に処した。頸部圧迫について、被告人らが抵抗排除に必死であった状況から意図せず加えた可能性は残るとしつつも、頸部に出血を伴うほどの圧迫が加わった事実は認定できるとした。被害者の心機能低下については、主治医が健康な高齢女性でも本件犯行があれば死亡する可能性がある旨証言していることから、専ら被告人らの暴行を原因として死亡したと評価した。量刑判断としては、わずか4か月間に犯罪をエスカレートさせ、当初は犯罪組織の指示役から中止を指示されていた案件を私利私欲から強行した経緯の悪質さを重視した。3名とも各犯行に主体的に関与し、犯行現場でも見張りと物色を交替で行うなど役割に差がなく、反省の態度や被害弁償の申出等の一般情状を考慮しても酌量減軽の理由はないとして、全員に無期懲役を選択した。