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【事案の概要】 奈良地方裁判所の裁判官が被疑者Aに対する勾留状を発付したが、Aの私選弁護人であった原告(弁護士)に対する刑事訴訟法79条前段所定の勾留通知が直ちに行われなかった。担当の裁判所書記官は、原告がAの弁護人として選任されていることを認識していたものの、Aが勾留通知は不要である旨を述べていたことから通知を行う必要はないと誤信し、約2日間にわたり通知をしなかった。原告は翌日に自ら警察署に電話して勾留の事実を知り、直ちに準抗告の申立書を郵送した。原告は、勾留通知の懈怠により準抗告の申立ての機会を喪失したなどと主張して、国家賠償法1条1項に基づき慰謝料1万円の支払を求めた。 【争点】 ①裁判所書記官が弁護人に対する勾留通知を行わなかった不作為の違法性、②損害発生の有無。被告(国)は、原告が勾留通知に先立ち自ら勾留の事実を知って準抗告の申立て等の弁護活動を行っている以上、権利侵害はないと主張した。 【判旨】 請求認容(慰謝料1万円)。裁判所は、刑事訴訟法79条前段は、被疑者の意向にかかわらず、勾留の裁判をした裁判官に対し弁護人への通知を義務付けており、弁護人が直ちに勾留通知を受けることは法律上保護された利益であると判示した。弁護人が他の方法で勾留の事実を知っている場合に通知を不要とする規定はなく、原告が自力で勾留を知ったとしても上記利益は消滅しないとして、裁判所書記官の不作為は国家賠償法1条1項の適用上違法であると認定した。損害については、原告が勾留を知るや否や準抗告申立書を提出した経緯に照らし、通知の遅れが弁護活動に影響がなかったとはいえないとして、慰謝料1万円を認容した。なお、仮執行宣言は相当でないとして付さなかった。
※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。