不正競争行為差止請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 医療機器メーカーである原告(株式会社グッドマン)が、被告(株式会社東海メディカルプロダクツ)に対し、原告が製造販売するバルーン拡張式血管形成術向けカテーテル用コネクターの主要構成品であるYコネクターの形態が、不正競争防止法2条1項1号所定の周知な商品等表示に該当するとして、被告が原告Yコネクターと類似する形態のYコネクターを主要構成品とする被告商品の製造・販売の差止めを求めた事案である。原告Yコネクターは平成14年から販売され、PTCA市場で販売数量7割超・販売金額約8割のシェアを有していた。 【争点】 (1) 原告Yコネクターの形態が不競法2条1項1号所定の周知な商品等表示に該当するか(特別顕著性・周知性) (2) 原告Yコネクターと被告Yコネクターの各形態が類似するか (3) 被告商品の製造・販売が混同を生じさせる行為に該当するか (4) 差止めの必要性 【判旨】 裁判所は、原告の請求を一部認容した。まず特別顕著性について、原告が主張する6つの形態的特徴のうち、オープナー以外が全て無色透明でオープナーのみ透明な単色で着色されている点(特徴(エ))と、全長約88mmで各部の比率が約4:1:2:1である点(特徴(オ))の2点について、他の二弁式Yコネクターには見られない顕著な特徴と認めた。その余の特徴は他社製品にも共通するありふれたものとしつつ、特徴(エ)(オ)を含む形態全体として特別顕著性を肯定した。周知性についても、平成20年以降の高いシェアと長期間の継続的使用により認めた。形態の類似性については、全長・寸法比率・色彩構成の共通点が相違点を凌駕するとして肯定。混同のおそれについては、医師が形態のみで商品選択するとまではいえないものの、原告と被告の間に系列関係等があると誤信するおそれがあるとして広義の混同を認めた。ただし、差止めの範囲は被告商品のうち「TMP YコネクターI」に限定し、製造・販売予定が認められない「TMP YコネクターII」については差止めを否定した。