事業計画変更取消請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 羽村市(被告)が令和元年5月20日付けでした、A都市計画事業B駅西口土地区画整理事業の事業計画の第3次変更決定(事業施行期間を令和19年3月31日までの34年間に延伸し、事業費を436億円に増額)について、施行地区内の宅地の所有権者・借地権者ら(原告ら)が、同決定は違法であるとしてその取消しを求めた抗告訴訟である。本件事業は施行面積約42.4haの大規模区画整理事業であり、過去に第2次変更決定が東京地裁で取り消された経緯がある。 【争点】 ①施行地区内の宅地上の建物所有者・居住者(地権者でない原告ら)の原告適格の有無、②事業施行期間の定めが土地区画整理法54条・6条9項に反して違法か、③資金計画の定めが同法54条・6条11項・施行規則10条・地方自治法2条14項・地方財政法4条1項に反して違法か。 【判旨】 請求棄却。①原告適格について、施行地区内の宅地上の建物所有者は建築行為等の制限や換地処分による影響を受ける地位に立たされるから原告適格を有する。建物の居住者(地権者の親族等)についても、建物の移転・除却に伴い居住の利益が損なわれる不利益を受ける地位に立たされるとして、原告適格を肯定した。②事業施行期間について、事業計画の決定は行政庁の広範な裁量に委ねられており、裁量権の逸脱・濫用がある場合に限り違法となる。第3次変更後の事業施行期間は、移転実施計画の30年間より短いものの、補助金の導入や集団移転手法の活用等により年度ごとの事業量を増加させたものであり、事業終了がおよそ不可能とはいえず、裁量権の逸脱・濫用はない。③資金計画について、国庫補助金・東京都補助金は交付要件の該当性が具体的に争われておらず、交付されない可能性は抽象的にとどまる。羽村市負担金についても、都市計画税収入や市債発行の規模に照らし不合理とはいえず、裁量権の逸脱・濫用はないとした。