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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和5(ワ)38
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
徳島地方裁判所
裁判年月日
2025年1月16日

AI概要

【事案の概要】 半導体メーカーである原告が、元従業員の被告Aに対し、退職時に共有サーバー内の業務用ファイルを故意に削除したとして不法行為に基づく損害賠償を、被告Aの妻(被告B)及び母(被告C)に対しては身元保証契約に基づく保証債務の履行として、合計約2581万円の支払を求めた事案である。被告Aは、原告の研究所でレーザー光源の開発業務に従事し、加工実験装置の操作ソフトウェアや平行度測定器のソフトウェア等を開発していた。被告Aは退職日の約1か月前に、共有サーバー内のファイルを削除し削除プログラム自体も消去するバッチファイル(「cleaner.bat」)を作成し、自宅からリモート接続して退職日に自動実行されるよう設定した。これにより232個のフォルダ内のファイルが削除された。 【争点】 (1) 被告Aが故意により原告の業務に必要なファイルを削除したか。被告側は、一部のファイル削除はプログラミングミスによる過失であり、また削除したソフトウェアは無償版の統合開発環境(Anaconda、Visual Studio Community)で開発したもので商用利用できず財産的価値がなかったと主張した。 (2) 被告Aの行為により原告に生じた損害額。原告はソフトウェアの再開発費用と被告Aの在籍期間中の給与総額約1813万円を損害として主張した。 (3) 過失相殺の可否。被告側は、原告が適切な開発環境を用意しなかったことやバックアップ体制の不備を主張した。 【判旨】 裁判所は、被告Aが故意にファイルを削除したと認定した。削除プログラムは数行程度の単純なものであり、プログラミングミスは想定し難く、被告Aが敢えて削除コマンドを入力したと推認した。ライセンス違反のソフトウェアであっても、正規ライセンス取得後にコードを転記・修正して再開発することが可能であったから、財産的価値がなかったとはいえないと判断した。なお、Anacondaについては被告Aが利用を開始した時点では商用利用制限の規約が存在しなかった可能性があり、ライセンス違反とは認められなかった。損害額については、給与そのものは労務提供の対価であり損害にはならないとした上で、業務①関連ファイルの再構築費用を約267万円(4か月分の人件費)、業務②関連の代替測定器購入費用を約294万円、業務④関連の再作成費用を約15万円と算定し、合計577万4212円を認容した。過失相殺については、原告は40日間のバックアップ体制を採っていたが、削除が最終勤務日後に実行され発覚が遅れたためであり、原告の過失は認められないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。