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下級裁

国家賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和4(ワ)196
事件名
国家賠償請求事件
裁判所
高松地方裁判所
裁判年月日
2025年1月23日

AI概要

【事案の概要】 石綿セメント管を製造販売する工場(日本エタニットパイプ株式会社四国工場)に約19年間勤務していた被災労働者が、石綿粉じんにばく露したことにより悪性胸膜中皮腫に罹患し、平成15年8月に死亡した。被災労働者の相続人である原告ら3名が、国が労働基準法に基づく規制権限(局所排気装置の設置義務付け)を適切に行使しなかったことが原因であると主張し、国家賠償法1条1項に基づき、死亡慰謝料の相続分として各476万6666円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 【争点】 主な争点は、①被災労働者が局所排気装置の設置により石綿粉じんばく露を相当程度防ぐことができる場所で作業に従事していたか、②原告らの損害賠償請求権が民法724条2号の20年の消滅時効により消滅したか否か、③損害額の3点である。特に②について、被告(国)は、中皮腫発症による損害と死亡による損害は質的に異ならないとして、消滅時効の起算点を中皮腫発症時(平成13年9月)とすべきと主張し、提訴時(令和4年5月)には20年が経過していると主張した。 【判旨】 裁判所は原告らの請求をいずれも認容した。争点①について、原料職場では石綿粉じんがほぼ恒常的に高濃度で発生しており、労働者が目も開けられないほどであったと認定し、局所排気装置の設置により石綿粉じんばく露を相当程度防ぐことができる場所に当たると判断した。被災労働者が相当期間同職場で就労していたことから、石綿粉じんにばく露する作業に従事していたと認めた。争点②について、裁判所は、中皮腫発症による損害(罹患に伴う精神的・肉体的苦痛)と死亡による損害(生命そのものを奪われる結果)は質的に異なると判断した。中皮腫は死亡に至る蓋然性が高いものの、中皮腫以外の原因で死亡する可能性もあること、発症後20年経過で死亡慰謝料請求権が時効消滅するという背理が生じること、闘病中の患者に死亡を見越した権利行使を求めることは著しく酷であることを理由に、消滅時効の起算点は死亡時とすべきとした。被災労働者の死亡日(平成15年8月23日)から提訴日(令和4年5月26日)まで20年が経過しておらず、消滅時効は成立しないと結論づけた。損害額は慰謝料1300万円に弁護士費用130万円を加えた1430万円とし、原告ら3名の相続分として各476万6666円を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。