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下級裁

生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和3(行コ)24
事件名
生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求控訴事件
裁判所
福岡高等裁判所
裁判年月日
2025年1月29日
原審裁判所
福岡地方裁判所
原審事件番号
平成27(行ウ)13

AI概要

【事案の概要】 福岡県内で生活保護を受給していた控訴人ら(39名)が、厚生労働大臣による平成25年から平成27年にかけての生活扶助基準の段階的引下げ改定(本件各改定)及びこれに基づく各処分行政庁の保護変更決定(本件各決定)は違憲・違法であるとして、決定処分の取消しと国家賠償法1条1項に基づく慰謝料の支払を求めた事案の控訴審である。本件各改定は、年齢・世帯人員・級地別の消費実態との較差を調整する「ゆがみ調整」と、物価下落傾向との較差を調整する「デフレ調整」からなり、計約670億円の財政削減効果を見込んだものであった。原審は請求をいずれも棄却した。 【争点】 主な争点は、①控訴人2名の訴えの適法性(審査請求期限の徒過)、②本件各改定の違法性(ゆがみ調整・デフレ調整それぞれの裁量権逸脱・濫用の有無)、③国家賠償責任の有無である。特にデフレ調整については、生活扶助相当CPIの算出に際し、一般世帯対象の家計調査に基づくウエイトを用いたことが生活保護法8条1項の趣旨に反するかが核心的争点となった。 【判旨】 福岡高裁は、原判決を一部変更し、控訴人23・24を除く控訴人らについて本件各決定処分を取り消した。まず判断枠組みとして、厚生労働大臣は生活扶助基準の改定につき専門技術的かつ政策的な裁量権を有し、財政事情等の生活外的要素の考慮も許されるが、判断過程に統計等との合理的関連性や専門的知見との整合性の観点から憲法・生活保護法の趣旨に反する過誤・欠落がある場合は裁量権の逸脱・濫用となるとした。ゆがみ調整については、第1十分位層との比較、基礎数値の信頼性、調整比率2分の1の措置のいずれも不合理とはいえないとして違法性を否定した。他方、デフレ調整については、物価動向を比較対象としたこと自体や調整期間・基準年の設定は不合理でないとしつつも、生活扶助相当CPIの算出に一般世帯の家計調査に基づくウエイトを用いた点を問題視した。被保護世帯と一般世帯ではエンゲル係数等の支出構造に明確な違いがあり、一般世帯のウエイトを用いれば一般世帯の需要を基に保護を行うことになりかねず、生活保護法8条1項が「要保護者の需要を基とし」と定める趣旨に反する過誤があるとした。社会保障生計調査に基づくウエイトで再計算すれば物価変動率は約1.8%減にとどまり、実際の調整率約4.8%との乖離は大きかった。本件各改定はゆがみ調整とデフレ調整を分離できない構造であるため全体として違法と判断し、各決定処分を取り消した。国家賠償請求については、損害は処分取消しにより回復されるとして棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。