AI概要
【事案の概要】 原告(株式会社ばんそう)は、「BANSO」の欧文字(「A」の横棒を省略)と青色の横線図形から成る商標について、第35類(経営コンサルティング等)及び第41類(セミナーの企画・運営等)を指定役務として商標登録出願をしたが、拒絶査定を受けた。原告は拒絶査定不服審判を請求したが、特許庁は、先行登録商標(引用商標:赤色の「B」をモチーフとした図形と黒色の「BANSO」の文字から成る商標、第35類・第37類)との関係で商標法4条1項11号に該当するとして請求不成立の審決をした。本件はその審決の取消しを求める訴訟である。 【争点】 (1) 本願商標及び引用商標の要部認定の当否(文字部分「BANSO」を要部として分離抽出できるか) (2) 本願商標と引用商標の類否 (3) 本願商標の指定役務(経営コンサルティング等)と引用商標の指定役務(商品販売に関する情報の提供等)の類否 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告の請求を棄却した。まず要部認定について、本願商標の図形部分は装飾的なものにとどまり出所識別標識としての称呼・観念を生じないのに対し、文字部分「BANSO」が強く支配的な印象を与えるとして、文字部分を要部として分離抽出することを認めた。引用商標についても同様に、図形部分と文字部分の構成上の一体性が低く、「BANSO」の文字部分を要部とすることが許されるとした。両商標の要部を対比すると、外観において「BANSO」(いずれも「A」の横棒を省略)の綴りが共通し類似すること、称呼が「バンソー」又は「バンソ」で同一であることから、類似の商標と認定した。指定役務の類否については、矢野経済研究所や野村総合研究所等の多数の事業者が経営コンサルティングと商品販売データ提供を一体的に行っている取引の実情を認定し、本願抵触役務と引用抵触役務は事業分野(経営支援)及び需要者(企業)を共通にし、同一営業主により提供されている実情にあるとして、類似の役務と判断した。