AI概要
【事案の概要】 原告(株式会社BROTURES)が、自社が商標権者である「LEADER/リーダー」商標(第12類「自転車並びにそれらの部品及び附属品」)について、被告(フェダルエンタープライズリミテッドカンパニー)が商標法4条1項7号(公序良俗違反)に該当するとして登録無効審判を請求し、特許庁が登録を無効とする審決をしたため、原告がその取消しを求めた事案である。原告は平成23年に米国リーダーバイク社と販売代理店契約を締結し、同社の自転車を日本で販売していたが、同社が平成28年に破産した後、本田技研工業から本件商標の分割移転登録を受けた。被告は米国リーダーバイク社の事業・資産を承継した会社である。 【争点】 主な争点は、原告による本件商標権の分割移転登録が商標法4条1項7号(公序良俗違反)に該当するか否かである。審決は、原告が販売代理店の地位を利用して不正の目的で商標権を取得し、被告の事業活動を阻害していると判断した。 【判旨】 知財高裁は審決を取り消した。原告が平成22年頃から日本でLEADER BIKEの販売を開始し、日本向け商品開発も自ら行っていたこと、本件販売店契約にはLEADER商標のライセンスに関する取決めがなく契約終了後の義務規定もないこと、米国リーダーバイク社も被告も日本でLEADER商標の登録を有しておらず取得できる立場になかったこと、被告は自ら「LEADERBIKES」を別ブランドとして選択していたことなどから、原告が本件商標権を取得する正当な利益を有し、取得目的も自己の営業活動の成果を保護するためであったと認定した。原告の行為は「商標法の予定する秩序に反する」とは評価できず、商標法4条1項7号には該当しないと判断した。