不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反、電子計算機使用詐欺、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反、不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反幇助
判決データ
- 事件番号
- 令和6(わ)116
- 事件名
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反、電子計算機使用詐欺、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反、不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反幇助
- 裁判所
- 佐賀地方裁判所
- 裁判年月日
- 2025年2月12日
- 裁判官
- 松村一成
AI概要
【事案の概要】 被告人Aがゲームアカウント売買仲介サイトの管理するサーバーに20回にわたり不正アクセスし(第1)、被告人Bがそのうち19回についてフィッシングサイトのURLを提供するなどして不正アクセスを幇助し(第2)、被告人両名が共犯者と共謀の上、不正アクセスにより乗っ取ったアカウントを利用して架空のゲームアカウントを10回にわたり購入する旨の虚偽情報を与え、被害者らから売上金と称する金銭債権合計約17万円を詐取し(第3)、その犯罪収益の帰属を仮装した(第4)という、不正アクセス禁止法違反、電子計算機使用詐欺、組織的犯罪処罰法違反の事案である。被告人Aはオンラインカジノの費用を捻出するため、被告人Bから紹介されたフィッシングサイトを利用して本件各犯行に及んだ。 【判旨(量刑)】 裁判所は、精巧なフィッシングサイトを用いて被害者のID・パスワードを不正取得し、他人名義のアカウントを乗っ取ってポイントを詐取・換金するという手口が複雑かつ巧妙であること、手続を自動化するツールやIPアドレス・アカウントの複数利用、他人名義口座による収益仮装など、日常的に繰り返されていた常習的・職業的犯行であり態様が悪質であること、取引の安全に対する信頼を損なう社会的影響も軽視できないことを指摘した。被告人Bは不正アクセスについて幇助犯にとどまるものの、全体を通じた犯行への寄与を考慮すると被告人Aに比して刑責が軽いとはいえないとした。他方、被害額自体は多額とまではいえないこと、電子計算機使用詐欺の被害者との間で示談が成立し被害弁償がなされていること、両被告人とも若年で前科がなく事実を認めて反省していること、それぞれの母が監督を誓約していることを酌み、被告人Aを懲役3年・罰金30万円(執行猶予4年)、被告人Bを懲役3年・罰金30万円(執行猶予4年)に処した(求刑どおり)。