収賄、入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反被告事件
判決データ
- 事件番号
- 令和6(わ)1334
- 事件名
- 収賄、入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反被告事件
- 裁判所
- 千葉地方裁判所 刑事第3部
- 裁判年月日
- 2025年2月17日
- 裁判官
- 野々山優子
AI概要
【事案の概要】 被告人は、千葉県市川市の水と緑の部次長(後に下水道部次長)として、同市の下水道に関する事項を掌理する部において部長を補佐する職務に従事していた。被告人は、土木工事会社B建設の代表取締役Aから、同市発注の土木工事の一般競争入札等に関して有利な取り計らいを受けたい趣旨で供与されるものであることを知りながら、令和4年12月から令和6年4月までの間、50回にわたり合計約30万6700円相当の飲食接待を受けて賄賂を収受した(収賄)。さらに、被告人はAに対し、汚水管渠布設工事2件及び公共下水道道路復旧工事1件の入札における予定価格等の秘密事項を教示した。加えて、F建設の代表取締役でE建設業協同組合の代表理事でもあるDに対しても、工事19件に係る入札の予定価格を教示し、入札の公正を害する行為を行った(官製談合防止法違反)。 【判旨(量刑)】 裁判所は、以下の事情を考慮して量刑を判断した。収賄について、被告人は平成26年頃からAの飲食接待を受けることを繰り返しており、犯行期間は1年4か月余り、回数は50回に及び常習性が顕著で悪質である。1回当たりの収受額は高額とはいえないものの合計額は相応に多額であり、予定価格の教示や翌年度発注予定工事の資料提供など便宜を図った結果は大きい。官製談合防止法違反について、入札において最も秘密にすべき予定価格等を教示した行為は入札の公正を大きく損なうものであり、実際にB建設やF建設等が工事を落札するなど入札の公正が損なわれ、市川市に対する信頼も毀損された。他方、被告人が犯行を認めて反省の態度を示していること、懲戒免職処分を受け退職金の支給が取り消されるなどの社会的制裁を受けていること、前科前歴がないことを考慮し、懲役2年6月・執行猶予3年、追徴30万6700円とした(求刑どおり)。