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下級裁

懲戒免職処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和5(行ウ)25
事件名
懲戒免職処分取消請求事件
裁判所
静岡地方裁判所 民事第2部
裁判年月日
2025年3月6日

AI概要

【事案の概要】 静岡県内の公立小学校の教諭であった原告が、平成29年3月10日夜、同僚との酒席後に運転代行サービスを利用して帰宅する途中、代行業者が自宅近くの寺院駐車場で離脱した後、自ら自動車を運転して物損事故を起こした。呼気検査では1リットルにつき0.4mgのアルコールが検出された。静岡県教育委員会(県教委)は、令和元年8月20日付けで、原告の行為が酒気帯び運転に該当し信用失墜行為の禁止に違反するとして懲戒免職処分を行った。原告は、本件運転当時せん妄により酒気帯び運転の認識を欠いていたとして、懲戒事由の不存在及び裁量権の逸脱・濫用を主張し、処分の取消しを求めた。なお、原告は運転免許取消処分の取消訴訟(別件行政訴訟)では敗訴が確定しており、刑事事件では起訴猶予処分となっていた。 【争点】 本件運転当時、原告がせん妄による認識障害の状態にあったか否か、及びこれを踏まえた懲戒免職処分に裁量権の逸脱・濫用があるか。被告は、原告が代行業者との精算、メッセージの送受信、110番通報等を行えていたことから運転時も状況認識が可能であったと主張し、仮にせん妄であっても過去に飲酒後の記憶喪失経験があった以上、非難可能性は減じられないと反論した。 【判旨】 裁判所は、せん妄の専門医による臨床診断(DSM-5の診断基準A〜Eをすべて充足)の合理性を認め、原告が本件運転当時せん妄に陥り事理弁識能力を欠く状態にあったと高度の蓋然性をもって認定した。被告が指摘する代金精算や通報等の行為は手続記憶に基づくもので、せん妄下でも可能な行為であり、また重症度の変動はせん妄の診断基準自体に含まれるため、特定時点の記憶喚起から運転時の記憶欠損の不存在は推認できないとした。さらに、原告が運転代行を利用していたこと、運転経路が不合理に遠回りであったこと等から詐病の可能性も否定した。その上で、県教委がせん妄による事理弁識能力の欠如という重要な考慮事項を考慮せずに処分量定を行った点は、裁量権の逸脱・濫用に当たるとして、懲戒免職処分を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。