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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和5(ワ)70463
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2025年3月7日

AI概要

【事案の概要】 本件は、アダルト動画の企画・制作を行う原告(インフォメディア株式会社)が、インターネット接続サービスを提供する被告(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)に対し、氏名不詳者らがP2P方式のファイル共有プロトコルであるBitTorrent(ビットトレント)を利用したネットワークを介して、原告が著作権を有する動画を複製したファイルを公衆からの求めに応じ自動的に送信し、原告の著作権(公衆送信権)を侵害したことが明らかであるとして、プロバイダ責任制限法5条1項に基づき、被告が保有する発信者情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレス)の開示を求めた事案である。原告は、動画の著作権者であった株式会社ML Worksを平成31年2月1日に吸収合併し、その著作権を承継取得したと主張した。 【争点】 (1) 特定電気通信による情報の流通によって原告の権利が侵害されたことが明らかであるか。具体的には、原告への著作権帰属の有無、調査会社による調査結果の信用性、氏名不詳者らによる自動公衆送信の有無、及び違法性阻却事由の存否が争われた。被告は、調査会社の専門性や事業実態が不明であること、スクリーンショット上の通信状況の表示が空欄であること、オープンソースのクライアントソフトウェアによりアップロード制限が可能であること等を指摘して調査の信用性を争った。さらに被告は、アダルトビデオメーカーが高額和解金取得目的で自ら動画をビットトレント上に拡散している可能性があるとして、原告の許諾による違法性阻却を主張した。 (2) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるか。被告は、原告が不当な自力救済目的で訴訟を提起しており、正当な理由がないと主張した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を全部認容した。まず著作権の帰属について、動画を収録した商品パッケージに「制作・発売元・販売元」「企画・製作・著作」として株式会社ML Worksの商号が記載されていることから、著作権法14条により同社が著作者と推定されるとし、原告が同社を吸収合併して著作権を承継取得したと認定した。被告が指摘する「Mellow Moon」の表記は、著作者名として表示されているものとはいえないと判断した。次に調査結果の信用性について、調査会社がμTorrentを用いて機械的にIPアドレス等を取得した調査過程に不自然・不合理な点は認められないとした。スクリーンショット上の速度欄等が空欄であっても、撮影前後を通じてピースの継続的送信がなされている以上、通信全体として自動公衆送信が行われていたと評価できるとした。複数ピアが表示されている点についても、ビットトレントは複数ピアからダウンロードする仕組みであり、氏名不詳者のピアからの送信を否定する事情にはならないとした。違法性阻却事由については、原告が自ら動画をアップロードしたと推認するのは無理があり、調査過程でのアップロードをもって第三者への許諾があったとも認められないとして、被告の主張を排斥した。開示の正当理由についても、損害賠償請求のために発信者情報の開示が必要であると認め、被告の不当目的の主張は採用できないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。