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下級裁

殺人、死体遺棄

判決データ

事件番号
令和3(う)1
事件名
殺人、死体遺棄
裁判所
福岡高等裁判所 宮崎支部
裁判年月日
2025年3月13日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、平成30年3月31日から同年4月1日にかけて、鹿児島県日置市内の祖母方において、当時68歳の父親及び当時89歳の祖母に対し、それぞれ殺意をもって頸部を素手で絞めるなどして窒息死させて殺害した。さらに、両名の死体を空き地に埋めて遺棄した後、同月6日、同じ祖母方において、様子を見に来た当時72歳と当時69歳の伯母姉妹及び当時47歳の男性に対しても、それぞれ殺意をもって頸部を絞めるなどして窒息死させ、合計5名を殺害した事案である。原審(裁判員裁判)は被告人に死刑を宣告し、被告人が控訴した。 【争点】 本件の主な争点は、(1)父親及び祖母に対する殺意の有無(被告人は父親を絞め落として気絶させようとしただけと主張し、祖母については頸部を絞めた時点で既に死亡していたと主張)、(2)父親殺害について正当防衛の成否(父親が包丁を持って向かってきたことに対する防衛行為か否か)、(3)全犯行について被告人の責任能力(妄想性障害又は統合失調症による心神耗弱の主張)、(4)死刑制度の合憲性である。特に責任能力については、起訴前鑑定人が重度の妄想性障害を認定し、原審鑑定人が軽微な妄想性障害と判断し、当審で新たに選任された鑑定人が重度の統合失調症と診断するなど、3名の鑑定人の意見が大きく分かれた。 【判旨(量刑)】 福岡高裁宮崎支部は、控訴を棄却し、死刑とした原判決を維持した。まず殺意について、法医学者の証言に基づき、父親の頸部を強い力で一定時間圧迫し続けた行為から殺意を認定し、祖母についても捜査段階の自白が法医学的所見と合致するとして殺意及び実行行為を認めた。正当防衛については、被告人が先に祖母に激しい暴行を加えたことに触発された父親の行為であり、被告人は退去して危険を回避することが容易であったとして、反撃行為に出ることが正当とされる状況にはなかったと判断した。責任能力については、当審で新たに実施した精神鑑定も踏まえて慎重に検討したが、いずれの犯行についても精神障害の影響は極めて軽微ないし軽微にとどまり、完全責任能力を認めた原判決に誤りはないとした。死刑の合憲性についても最高裁判例に従い合憲と判断した。その上で、5名もの命を身勝手な理由から奪った結果は極めて重大であり、謝罪や反省の態度も示さず更生の余地に乏しいとして、死刑はやむを得ないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。