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下級裁

現住建造物等放火、殺人

判決データ

事件番号
令和6(う)428
事件名
現住建造物等放火、殺人
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2025年3月14日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、兵庫県内の木造2階建て家屋に、実妹A、その夫B、両名の子であるC(当時12歳)及びD(当時7歳)と同居していた。被告人は父から本件家屋を相続した所有者であったが、妹夫婦との関係が悪化し、家庭内で完全に孤立していた。妹夫婦は被告人に対し、2階居室のドアに紙を挟んで立入りを監視する、「立入厳禁」の貼り紙をする、台所に防犯カメラを設置するなど、同居の親族に対する行為として明らかに行き過ぎた行動をとっていた。被告人は、妹夫婦の大切な存在を奪えば自分の苦しみが分かるのではないかと考え、令和3年11月19日深夜、妹夫婦が外出して子供たちだけが2階で就寝している間に、1階和室の押入れ内の布団に混合ガソリンをまいて放火し、家屋をほぼ全焼させるとともに、C及びDを急性一酸化炭素中毒により殺害した。第一審の裁判員裁判は、検察官の死刑求刑に対し、被告人を懲役30年に処した。 【争点】 検察官が控訴し、原判決の懲役30年は軽すぎて不当であり死刑に処すべきと主張した。具体的には、(1)本件の罪質は殺害被害者2名の事件の中でも特に重い部類に属する、(2)犯行動機は極めて非人道的である、(3)妹夫婦の行動の問題点を過大評価して責任非難を不当に減じている、(4)計画性が高い、(5)犯行態様の残虐性を過小評価している、(6)被告人に反省がないといった点が争われた。 【判旨(量刑)】 大阪高裁は控訴を棄却し、懲役30年の原判決を維持した。裁判所は、本件が同居親族間のトラブルに起因する犯行であり、妹夫婦の被告人に対する行き過ぎた行動により恨みを抱いたことには無理からぬ面があったと認定した。犯行動機は身勝手で悪質であるものの、被告人は死刑を覚悟するほど精神的に追い込まれた状態にあり、軽度知的障害(IQ66)の影響も否定できないとした。計画性についても、犯行当日まで混合ガソリンの確認すらしておらず、殺害被害者2名の事案の中で特に高いとはいえないとした。犯行態様は極めて残虐であるが、死刑事案との比較では実行行為自体の残虐性が極めて高い部類とまではいえないと判断した。以上を総合し、死刑の選択はやむを得ないとはいえず、原判決の量刑判断に不合理な点はないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。