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知財

職務発明の譲渡対価請求事件

判決データ

事件番号
令和4(ワ)11405
事件名
職務発明の譲渡対価請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2025年3月28日
裁判官
武宮英子

AI概要

【事案の概要】 被告(日本新薬株式会社)の元従業員である原告が、在職中に職務発明として完成させた化合物「セレキシパグ」(肺動脈性肺高血圧症治療薬「ウプトラビ」の有効成分)について、特許を受ける権利を被告に承継させたとして、平成16年改正前特許法35条に基づき、令和4年末までの相当の対価の一部として5億円の支払を求めた事案である。原告は共同発明者3名のうちの1名であり、被告は職務発明規程に基づく報奨金として合計約652万円を支払済みであった。被告はスイスの製薬会社アクテリオンとライセンス契約を締結し、国内外で本件医薬品を販売していた。 【争点】 (1) 被告の職務発明規程が本件発明に適用されるか、(2) 本件特許による独占の利益の有無、(3) 相当の対価額(自己実施分・他者実施分の算定、使用者貢献度等)が争われた。被告は、薬事制度上の再審査制度等により特許がなくても市場独占が可能であるから独占の利益はないと主張し、また使用者貢献度は99.9%を下らないと主張した。 【判旨】 裁判所は、まず職務発明規程の適用について、本件発明は規程発効前に完成しており、規程の適用対象に該当しないとして、平成16年改正前特許法に基づき対価を算定すべきとした。独占の利益については、再審査制度等は後発医薬品の承認申請を事実上困難にするものの、第三者の参入を法的に阻止するのは特許権の排他的効力であるとして、独占の利益を肯定した。ライセンス収入についても、契約に特許のライセンスが含まれている以上、独占の利益があると認めた。相当の対価額の算定では、超過売上率を50%、仮想実施料率を製薬分野の平均である5.9%とし、使用者貢献度は99%と認定した。希少疾病用医薬品の開発に伴う高いリスクと多額の費用を被告が負担したこと、10年以上にわたる臨床試験の実施、海外導出先の選定等の貢献を重視した。他者実施分については、ライセンス契約にはノウハウ等も含まれるため、特許の貢献割合を25%とした。以上から、既払額を控除した約9400万円の支払を命じた(請求額5億円に対し約19%の認容)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。