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行政

相続税更正処分取消等請求事件

判決データ

事件番号
令和4(行ウ)134
事件名
相続税更正処分取消等請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2025年4月17日

AI概要

【事案の概要】 原告の父(被相続人)は、平成18年9月、英領ジャージー島法を準拠法とする信託契約を締結し、委託者を被相続人、受託者を海外法人、受益者を被相続人及び原告の2名とした。被相続人が平成28年に死亡し相続が開始したところ、税務署長は、旧相続税法4条2項1号に基づき、被相続人の死亡時に原告が信託の利益を受ける権利の2分の1を贈与により取得したとみなして、相続税の更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分、並びに被相続人の所得税等の更正処分及び無申告加算税賦課決定処分を行った。原告は、本件信託は受益割合の定めのない裁量信託であるから、信託契約締結時に旧相続税法4条1項により信託の利益を受ける権利の全部を贈与により取得したとみなされるべきであり、被相続人の死亡時に同条2項1号を適用して2分の1を贈与とみなすのは誤りであるなどと主張して、各処分の取消しを求めた。 【争点】 1. 旧相続税法4条1項により信託契約締結時に原告が贈与により取得したとみなされるのは、信託の利益を受ける権利の2分の1にとどまるか(全部か一部か) 2. 旧相続税法4条2項1号により、相続開始時に原告が信託の利益を受ける権利の2分の1を贈与により取得したとみなされるか 【判旨】 請求棄却。裁判所は、争点1について、一の信託において受益者が複数存在する場合、いずれか一人が利益を受ける権利の全部を有することは論理的にあり得ず、信託契約4項・5項も各受益者に持分(shares)があることを前提としていると判示した。受益割合については、信託証書上に差異を設ける定めがなく、ジャージー島信託法19条の公平義務や、信託契約5項の「完全に均等な割合で(in equal shares absolutely)」との定めを踏まえ、各受益者の受益割合はそれぞれ2分の1と認定した。原告の裁量信託であるから受益割合が観念できないとの主張に対しては、単なる期待権では旧相続税法4条1項の受益者に該当しないと述べ、受益者該当性を認めながら期待権しか有しないとする主張は自己矛盾であると退けた。争点2については、被相続人が有していた2分の1の部分は自益信託に該当し、被相続人の死亡により原告が当該部分の受益者となったことは同条2項1号の「受益者が変更されたこと」に該当するとして、原告は相続開始時に約2億2306万円(信託財産約4億4613万円の2分の1)の贈与を受けたとみなされると判断し、各処分をいずれも適法とした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。

裁判要旨

1 原告の父を委託者、同人及び原告を受益者とし、ジャージー島信託法を準拠法とする信託契約により設定された信託につき、原告の父と原告が共に受益者に該当することから、信託の設定時において原告が有する信託の利益を受ける権利は、その全部ではなく、一部にとどまるというべきであり、また、信託契約において、原告とその父の受益割合に差異を設ける趣旨の定めがないことなどからすれば、原告とその父の受益割合は、それぞれ2分の1であったと認めるのが当事者の合理的意思に合致するなどとして、平成19年法律第6号による改正前の相続税法4条1項により、信託契約締結時に原告がその父から贈与により取得したとみなされるのは、信託の利益を受ける権利の2分の1にとどまるとされた事例 2 原告の父を委託者、同人及び原告を受益者とし、ジャージー島信託法を準拠法とする信託契約により設定された信託につき、原告の父は、その生存中、信託の利益を受ける権利の2分の1を有しており、当該部分は自益信託(委託者が受益者である信託)に該当するところ、原告の父の死亡により、同人は受益者でなくなり、原告が信託を受ける権利の全部を保有するに至ったことから、原告は、原告の父が生前に有していた信託の利益を受ける権利の2分の1を取得したものといえるとして、平成19年法律第6号による改正前の相続税法4条2項1号(委託者が受益者である信託について、受益者が変更されたこと)により、原告が、原告の父が死亡した時に、原告の父が生前に有していた信託の利益を受ける権利の2分の1を、贈与により取得したとみなされるとされた事例

判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。