公園占用許可処分の義務付け等請求控訴事件
判決データ
- 事件番号
- 令和6(行コ)17
- 事件名
- 公園占用許可処分の義務付け等請求控訴事件
- 裁判所
- 福岡高等裁判所
- 裁判年月日
- 2025年4月21日
- 裁判官
- 岡田健
- 原審裁判所
- 福岡地方裁判所
- 原審事件番号
- 令和3(行ウ)43
AI概要
【事案の概要】 福岡市の都市公園(本件公園)において屋台を営む営業者の子である被控訴人が、その営業を承継するため、福岡市屋台基本条例に基づき福岡市長に公園占用許可申請を、博多区長に公園内行為許可申請をしたところ、いずれも不許可処分とされた。被控訴人は、各処分の取消しと各許可処分の義務付けを求めて提訴した。原審は、許可要件である「条例施行日生計維持要件」に関する条例の定めは合憲としつつ、被控訴人は同要件を充足しており処分は裁量権の逸脱・濫用で違法であるとして、各処分を取り消し許可処分を義務付けたため、控訴人(福岡市)が控訴した。 【争点】 被控訴人が、本件条例施行日(平成25年9月1日)時点で本件屋台の屋台営業従事者であったか否か(条例施行日生計維持要件の充足性)が主要な争点である。被控訴人側は陳述書・証人尋問等により施行日当時の稼働を主張したが、控訴人側は、屋台営業者A1が市職員との面談で従業員不在を説明していたこと、屋台営業届出書に被控訴人の記載がないこと、市職員の見回りで被控訴人の就労が確認されなかったこと、被控訴人自身が面談で「生計をたてていたかと言われるとそうではない」と述べたこと等の客観的証拠を提示した。 【判旨】 控訴認容(原判決取消し)。福岡高裁は、被控訴人が条例施行日に屋台営業従事者であったとの事実に沿う直接証拠は陳述書・人証のみであり、被控訴人供述には電源や排水処理を説明できない不自然さがあること、A1が給料を経費計上していなかったこと等の不自然さを指摘した。さらに、隣接屋台の営業者ら複数の証人が被控訴人の就労を見たことがないと証言していることも踏まえ、上記各証拠はたやすく採用できないと判断した。被控訴人は条例施行日生計維持要件を満たさず、各不許可処分は裁量権の逸脱・濫用に当たらず適法であるとして、各取消請求を棄却し、各義務付けの訴えを不適法却下した。