AI概要
【事案の概要】 原告は「cos:mura」「COSMURA」「コスムラ」等の商標権を保有する化粧品製造販売会社である。被告は海運業等を営む会社で、令和3年5月頃から令和6年8月頃まで「cosmuraイオンモール岡山店」を運営し、原告の許可を得て原告商標を使用し、原告から仕入れた化粧品等を販売していた。原告は令和6年4月5日に商標使用許可を取りやめる旨通知したが、被告はその後もX及びTikTokのアカウントにおいて原告商標を使用し続けた。本件は、原告が被告に対し、商標権に基づくSNSアカウントからの原告商標の削除と、継続的売買取引における未払代金合計333万2791円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 【争点】 被告は商標権侵害を争っておらず、争点は未払代金額及び弁済額のみである。原告は、請求書記載の売買代金合計額5995万3873円のうち支払済みは5662万1082円にすぎず、333万2791円が未払であると主張した。これに対し被告は、請求された代金は全て支払済みであり、未払代金があれば納品は行われないはずだと反論した。また被告は、1941万3042円を手渡しで支払ったことがあること、原告の指示で子会社コノスに代金を支払うこともあったことを主張し、原告の請求書の正確性を争った。 【判旨】 裁判所は原告の請求を全部認容した。未払代金額について、請求書記載の請求額合計6007万0325円から原告が控除を認める11万6452円を差し引いた5995万3873円を売買代金合計額と認定した。被告の「請求し忘れがあった」との主張は具体性を欠き、請求書の信用性を左右しないとした。弁済額については、振込みによる5662万1082円の支払を認めた一方、被告が主張する1941万3042円全額の手渡し支払については、振込履歴等の客観的証拠から実際には一部が振込み・一部が手渡しであったと認定し、全額手渡しの主張は前提を欠くとした。コノスへの支払についても、被告がコノスから購入した商品の支払であったと認定した。以上から、未払代金333万2791円の支払及びSNSアカウントからの原告商標の削除を命じた。