建造物侵入、器物損壊、強盗致傷、銃砲刀剣類所持等取締法違反、窃盗
判決データ
AI概要
【事案の概要】 被告人A及び被告人Bは、SNS上で知り合った氏名不詳の指示役の指示に従い、報酬目当てで実行役として匿名・流動型犯罪(トクリュウ)に加担した事案である。被告人両名は共犯者と共謀の上、令和6年9月3日、鎌倉市内の質屋にバールや包丁等の凶器を準備して侵入し、店員の面前でショーケースをバールでたたき割って腕時計2個(販売価格合計2万2000円)を強奪した。その際、助けを求めて被告人Aを取り押さえようとした店員に対し、被告人Aが頭部を押さえつけ口を塞ぐなどの暴行を加え、口唇打撲傷等の傷害を負わせた(強盗致傷)。被告人Aはさらに包丁1本を携帯していた(銃刀法違反)。被告人Bは強盗致傷事件の翌日にも、別の共犯者らと共謀して座間市内の倉庫に侵入し、現金約30万円及びノートパソコン等(合計約56万円相当)を窃取した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、本件が匿名・流動型犯罪と呼ばれる組織的犯行であり、被害者に大きな恐怖と精神的苦痛を与えた計画的で危険な犯行であると指摘した。被告人Aについては、犯行準備段階で指示役の指示に従い凶器を買い集めるなど積極的に関与し、被害者との揉み合いでもガラス破片の傍で抵抗を続けた悪質な暴行であると評価した。弁護人がADHD等の特性の影響を指摘したが、犯行当日も着実に準備を進めており、犯情の悪さとの関係では限定的な考慮にとどまるとした。被告人Bについては、ショーケースをたたき割り腕時計を持って逃走するなど強盗の完遂に不可欠な役割を果たし、知人から関与しないよう助言されたにもかかわらず犯行に及んだ上、翌日にも窃盗事件を起こしており規範意識の低さが顕著であるとした。同種事案の中で酌量減軽を相当とする軽い部類には属さないとした上で、被告人Aが30万円、被告人Bが計31万円の被害弁償をしていること、公判で事実を認め反省の言葉を述べていること等を考慮し、被告人Aを懲役6年(求刑懲役9年)、被告人Bを懲役8年(求刑懲役11年)に処した。