入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反、公契約関係競売入札妨害被告事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 被告人は、大分市環境部部長として指名競争入札における指名業者及び予定価格の決定等の職務に従事していた者である。被告人は、一般廃棄物処理等を目的とする株式会社Aの実質的経営者B、同部審議監C及び同部清掃業務課課長Dと共謀の上、令和4年7月29日に大分市が執行した「西部清掃事業所地域缶・びん収集運搬業務委託(その2)」の指名競争入札に関し、同社に有利な金額で落札させようと企てた。被告人らは、Bに対し、秘密事項である設計金額が約2億1028万円である旨を教示し、さらに指名業者名及び予定価格を記載した書面を交付して教示した。Bは自らの希望する指名業者の選定を要求するなどし、偽計を用いるとともに入札に関する秘密を教示する方法により、公の入札の公正を害すべき行為を行った。 【判旨(量刑)】 被告人を罰金100万円に処した(求刑どおり)。被告人は専決権限を有する部長として、予定価格が約2億円にもなる業務委託の指名競争入札において、部下職員らをしてBに予定価格や指名業者名等を漏示させた上、Bの指名業者変更要求に応じ、実質的に競争相手が存在しない状況を作り上げ、予定価格の99.91%という高い落札率で同社に落札させたのであり、入札制度や職務の公正を害した程度は大きいとした。他方、被告人が環境部部長に着任する前から同社に落札させる慣行が形成されており、Bの不当要求に対して市が組織的に厳正な対応をとるべきであったことなど酌むべき事情があるとしつつも、前例踏襲で犯行に関与した被告人の意思決定について役職に応じた非難は免れないとした。もっとも、Bより下位の立場での関与であることを踏まえ罰金刑を選択し、犯行を認めて反省の態度を示していることも考慮して罰金100万円を量定した。