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下級裁

投稿記事削除請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和7(ネ)542
事件名
投稿記事削除請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2025年7月23日

AI概要

【事案の概要】 歯科医院の院長である控訴人が、オンライン地図サービスであるGoogleマップに同歯科医院についての口コミとして投稿された複数の記事により名誉権を侵害されたとして、Googleマップを運営する被控訴人に対し、名誉権に基づき各記事の削除を求めた事案の控訴審である。本件記事1は、控訴人がレントゲンも撮らず、患者に説明もしないまま銀歯(被せ物)を取り歯を削ろうとしたとの内容であり、本件記事2は、控訴人が虫歯を残したまま被せ物をしたとの内容であった。原審(東京地裁)は控訴人の請求をいずれも棄却したが、控訴人が控訴した。 【争点】 (1) 口コミサイト上の投稿記事の削除をサイト運営者に請求する場合の判断枠組み(受忍限度や重大にして回復困難な損害、公表されない法的利益の優越といった加重要件が必要か) (2) 本件各記事が控訴人の社会的評価を低下させるか (3) 違法性阻却事由(公共利害関連性、公益目的、真実性)の存在をうかがわせる事情の有無 【判旨】 東京高裁は原判決を取り消し、控訴人の請求をいずれも認容した。 まず判断枠組みについて、裁判所は口コミサイトの特性を詳細に分析した。口コミサイトは誰でも匿名で投稿でき、投稿が直ちに公表される性質を有する一方、対象者が採り得る対抗手段には限界があることを指摘した。すなわち、発信者情報開示請求により必ず投稿者を特定できるわけではなく、口コミへの返信による反論もアカウント取得と所定手続を要し、名誉権侵害が認められる表現であっても当然に削除されるわけではない。他方、サイト運営者は口コミの真実性に関する資料を保有していないのが一般であるが、名誉毀損的表現の指摘を受けた場合には投稿者に意見聴取をすることが可能である。以上を踏まえ、口コミサイト上の口コミにおける表現が名誉権侵害に該当し、違法性阻却事由の存在をうかがわせる事情がないのであれば、それ以外の要件を特に付加することなく、対象者はサイト運営者に対して当該口コミの削除を請求できると判示した。被控訴人が主張する受忍限度論や重大にして回復困難な損害の要件、公表されない法的利益の優越の要件はいずれも採用できないとした。 本件記事1については、レントゲンを撮らず説明もなく銀歯を取ろうとしたとの事実を摘示するものであり、不適切な診療を行う歯科医師との印象を与え控訴人の社会的評価を低下させると認定した。真実性については、控訴人の陳述書により通常は問診・視診・検査(口内写真及びエックス線撮影)の手順を踏むことが認められ、特定の患者について検査なく銀歯を取ろうとすることは通常想定し難いとして、摘示事実の重要な部分が真実であることをうかがわせる事情はないと判断した。 本件記事2については、虫歯を残したまま被せ物をしたとの事実を摘示するものと認定した。控訴人の陳述書により施術後に虫歯の削り残しを入念にチェックしていることが認められ、本件記事2は事実に反している可能性が高いとした。被控訴人は反真実性の客観的証拠がないと主張したが、裁判所は、投稿が4年前の仮名によるものであり治療時期や治療内容も明らかでないことから、医療記録等の客観証拠の提出を控訴人に求めることはおよそ不可能であり、そのような状態で客観的証拠の提出を求めることは相当ではないとして退けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。