AI概要
【事案の概要】 本件は、原告(ウォーターズ テクノロジーズ コーポレーション)が「WATERS」の標準文字からなる商標(第9類・第35類・第42類)について商標登録出願をしたところ、特許庁が商標法4条1項11号(先願の登録商標との類似)に該当するとして拒絶査定をし、不服審判請求も不成立とされたため、その審決の取消しを求めた事案である。引用商標は、水道管路及び水道施設の管理・整備システム用プログラム等を指定商品・役務とする登録商標2件であり、いずれも「WATERS」の文字を含むものであった。 【争点】 本願商標の指定商品(分析機械器具用ソフトウェア、データ分析用ソフトウェア)及び指定役務(第42類のソフトウェア開発役務)と、引用商標の指定商品(水道管理用プログラム、電子応用機械器具等)及び指定役務(水道管理用プログラムの設計・作成・保守)が類似するか否か。原告は、分析機械器具用の組込みソフトウェアと水道管理用ソフトウェアは用途・需要者・生産部門が全く異なる非類似の商品であると主張した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。まず、本願指定商品は分析機械器具の組込みソフトウェアに限られず、汎用コンピュータで作動するソフトウェア単体も含むと認定した。次に、引用指定商品(水道管理用プログラム)は上下水道マッピングシステムに限定されず、水質の分析検査やデータ管理の機能を有するソフトウェアを広く含むと判断した。その結果、水質分析用ソフトウェアという同一の商品が両指定商品に含まれると認定した。また、分析機械器具には水道水の分析に用いられる高速液体クロマトグラフ等が含まれ、水道事業者・水質検査業者が需要者として共通すること、日立・島津・NEC等の同一営業主がデータ分析ソフトウェアと水道管理用プログラムの双方を製造販売している取引の実情も認められるとして、指定商品・役務の類似性を肯定し、本件審決に誤りはないと結論づけた。