DMCAカウンターノーティスに基づくURL回復請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 原告は、複数のウェブサイトを運営する者であり、被告Google LLCが運営する検索サイトにおいて、原告サイトに係る合計4581件のURLが検索結果から削除される措置(本件措置)がとられた。原告は、被告に対し異議申立て通知(カウンターノーティス)を行ったが、被告は本件URLを復元しない旨回答した。そこで原告は、米国デジタルミレニアム著作権法(DMCA)512条(g)項(2)節に基づき、被告に本件URLの回復を求めて本件訴訟を提起した。なお、原告は前訴(令和6年(ワ)第6602号)でも別のURLについて同様の請求をし、棄却判決が確定していた。 【争点】 (1) 専属的国際裁判管轄合意の有無:被告は、原告が異議申立て通知フォームでカリフォルニア北部地区連邦地裁の管轄権に服する旨同意したことにより専属的管轄合意が成立したと主張した。(2) 信義則違反(不当な蒸し返し):被告は、前訴で同一争点につき棄却判決が確定しており、本件訴訟は不当な蒸し返しであると主張した。(3) DMCA512条(g)項(2)節に基づくURL回復請求権の有無:原告は、削除申立人が異議申立て通知受領後10〜14営業日以内に訴訟を提起しなかった場合、被告にはURLを回復する義務があると主張した。 【判旨】 請求棄却。争点(1)について、裁判所は、本件通知フォームの誓約文は米国裁判所の管轄権に「服する」というものにすぎず、日本の法定管轄権を排除する趣旨は明らかにされていないとして、専属的国際裁判管轄合意の成立を否定した。争点(2)について、本件URLと前訴URLは異なり訴訟物を異にするうえ、権利救済を求める範囲の選択は原告の判断に委ねられるべきであるとして、不当な蒸し返しには当たらないと判断した。争点(3)について、裁判所は、DMCA512条(g)項(2)節はサービス・プロバイダが削除申請に基づき素材等を除去した場合に免責を受けるための条件を定めた規定であり、サイト運営者等に対しURLの回復をサービス・プロバイダに求める権利を付与した規定とは解されないと判示し、原告の請求を棄却した。