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最高裁

懲戒処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和6(行ヒ)214
事件名
懲戒処分取消請求事件
裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
2025年9月2日
裁判種別・結果
判決・破棄自判
原審裁判所
福岡高等裁判所
原審事件番号
令和4(行コ)48

AI概要

【事案の概要】 糸島市の消防職員(分隊長)であった被上告人が、平成23年10月頃から平成24年3月頃にかけて、採用後間もない部下Bに対し、ロープで身体を縛った状態で懸垂をさせ力尽きた後も数分間宙づりにする行為、雑巾掛け競争の罰として腕立て伏せをさせる行為、肩や頭部を叩き胸倉をつかんで突き飛ばした上で敷板への謝罪を命じる行為、ヘルメットの上から頭部を複数回叩く行為をした。消防長はこれらを理由に停職6月の懲戒処分をしたところ、被上告人がその取消しを求めた事案である。 【争点】 停職6月の懲戒処分が、社会観念上著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法なものであるか。 【判旨】 破棄自判(原判決破棄、第一審判決取消し、請求棄却)。本件各行為は、職場内の優位性を背景として採用後間もない部下に対し、身体的苦痛のみならず強い恐怖感や屈辱感を与えるものであり、指導の範ちゅうを大きく逸脱した極めて不適切な言動である。Bに傷害を負わせたか否かにかかわりなく非違の程度は重く、暴言を理由とする訓告を受けていたにもかかわらず行為を継続したことは非難を免れない。消防職員の職務の性質上厳しい訓練が必要な場合があるとしても本件各行為が許容される余地はなく、著しく職場環境を悪化させ消防組織の秩序や規律に看過し難い悪影響を及ぼすものである。懲戒処分歴がないこと等の事情があるとしても、停職6月の量定は社会観念上著しく妥当を欠くとはいえず、裁量権の逸脱・濫用には当たらない。裁判官全員一致の意見。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。

裁判要旨

地方公共団体の消防職員が部下に対する言動を理由として停職6月の懲戒処分を受けた場合において、次の⑴~⑶など判示の事情の下では、上記処分が裁量権の範囲を逸脱し、又はこれを濫用した違法なものであるとした原審の判断には、懲戒権者の裁量権に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。 ⑴ 上記消防職員は、上記言動の当時、消防隊の分隊長として訓練を取り仕切る立場にあった。 ⑵ 上記言動は、採用後間もない上記部下に対し、鉄棒に掛けたロープで身体を縛って懸垂をさせた上、同人が力尽きた後もそのロープを保持して数分間宙づりにして更に懸垂するよう指示したり、肩や頭部を叩き、胸倉をつかんで揺さぶり、突き飛ばすなどした上に、道具である敷板に複数回謝罪の言葉を述べさせるなどしたものである。 ⑶ 上記消防職員は、部下に対する暴言を理由に文書による訓告を受けていたが、上記言動を継続した。

参照法条

地方公務員法29条1項、糸島市職員の懲戒の手続及び効果に関する条例(平成22年糸島市条例第36号)4条1項

判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。