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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和6(行ケ)10073
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2025年9月18日
裁判官
増田稔

AI概要

【事案の概要】 原告ジェンマブ エー/エスが、被告中外製薬株式会社の有する特許第6278598号(発明の名称「細胞傷害誘導治療剤」)に係る特許無効審判について、特許庁が請求不成立とした審決の取消しを求めた事案である。本件特許は、T細胞を標的癌細胞に近接させT細胞による細胞傷害活性を通じて癌を治療するポリペプチド会合体(TR抗体)に関するものであり、Fc領域の265位のアスパラギン酸をアラニンに変異させた構成(D265A変異)を特徴とする。訴外ファイザー・インクが無効審判を請求し、原告が請求人側に参加した後、ファイザーは請求を取り下げた。 【争点】 主な争点は4つの取消事由であり、裁判所は事案に鑑み取消事由2(甲第10号証に基づく新規性・進歩性欠如)から判断した。新規性については、甲第10号証にD265A変異の具体的記載がないとして否定された。進歩性については、(1)甲10発明の二重特異性抗体はFcエフェクター機能を必要としないものであること、(2)エフェクター機能低減のためにFc領域にD265A変異を導入することが本件優先日当時の技術常識であったか、(3)TR抗体においてFcγ受容体結合に起因する副作用低減の動機付けがあったか、が中心的な争点となった。 【判旨】 裁判所は、取消事由2のうち進歩性欠如の主張に理由があるとして、審決を取り消した。まず相違点4(Fc領域を構成する二つのポリペプチドが互いに異なる配列を有する点)については、甲第10号証の実施例11にKnob into Hole技術による空洞への隆起二重特異性抗体が記載されており、相違点とはいえないと判断した。相違点3(D265A変異)については、Fc領域にFcγ受容体との結合親和性を低下させるアミノ酸変異を導入することは本件優先日当時の技術常識であり、D265A変異も当業者に周知であったと認定した。被告はFc領域の活性を下げることには阻害事由があると主張したが、裁判所はTR抗体がFcエフェクター機能を必要としない抗体に該当し、副作用低減のためにエフェクター機能を排除・低減する動機付けがあったと判断した。また、本件明細書にD265A変異導入による顕著な効果の記載もないことから、当該変異の選択は当業者の設計事項にすぎないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。