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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和6(行ケ)10085
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2025年10月8日
裁判官
水野正則

AI概要

【事案の概要】 本件は、太陽光発電自家消費システムにおけるパワーコンディショナの出力制御装置等に関する特許(特許第7004987号、発明の名称「出力制御装置、出力制御プログラム、及びそれを用いた太陽光自家消費システム」)について、原告(株式会社ラプラス・システム)が被告(株式会社フィールドロジック)に対して請求した無効審判(無効2023-800022号)の不成立審決の取消しを求めた審決取消請求事件である。本件特許は、消費電力とPCS定格との比率αに対応させた設定差分値βを予めテーブルに登録し、これを参照して出力指令値を算出する構成を特徴とする。原告は、先行技術である甲1(特開2019-161777号公報)に基づき、実施可能要件違反、新規性欠如及び進歩性欠如を主張した。 【争点】 (1) 取消事由1:実施可能要件違反に関する審決の判断の誤りの有無。具体的には、比率α及び設定差分値βの決定方法が明細書に十分記載されているか。(2) 取消事由2:甲1発明との相違点1-1(比率・設定差分値テーブルと一次関数の差異)及び相違点1-2(PCS定格と太陽電池の定格電力の差異)の認定及び新規性判断の誤りの有無。(3) 取消事由3:相違点1-1についての進歩性判断の誤りの有無。原告は、甲1発明の一次関数の式から比率・設定差分値テーブルを作成可能であり両者は実質的に同一であると主張した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。取消事由1について、比率α及び設定差分値βの具体的決定方法は本件各発明の課題ないし目的ではなく、需要家の事情に応じて適宜設定可能なものであるから、その記載がないことをもって実施可能要件に違反するとはいえないと判断した。取消事由2について、本件各発明の「比率・設定差分値テーブル」と甲1発明の「一次関数」では制御の実現手段が異なり、テーブルは比率αが100%を超える場合に設定差分値を一定にすることが可能であるなど単調増加関数とは異なる構成を採り得るから、構成の同一性は認められず、相違点1-1及び1-2はいずれも実質的な相違点であると認定した。取消事由3について、甲1にはPCS定格との比率αを算出する記載も示唆もなく、甲1発明では消費電力と係数から直接上限値を算出できるため比率αを求める必要性自体が存しないとして、動機付けを否定し、容易想到性を認めなかった。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。