住居侵入、強盗致傷、逮捕監禁、窃盗、詐欺被告事件
判決データ
- 事件番号
- 令和6(わ)1942
- 事件名
- 住居侵入、強盗致傷、逮捕監禁、窃盗、詐欺被告事件
- 裁判所
- 千葉地方裁判所 刑事第1部
- 裁判年月日
- 2025年10月14日
- 裁判官
- 西澤恵理
AI概要
【事案の概要】 被告人(犯行時21歳)が、SNSを通じて匿名流動型犯罪グループ(いわゆる闇バイト)の求人に自ら応募し、指示役の指示に従って実行役として連日にわたり2件の強盗致傷等に関与した事案である。第1事件(白井事件)では、共犯者と深夜に千葉県白井市内の民家に侵入し、住人女性2名(当時42歳・71歳)に対し、顔面を拳で多数回殴打し、背中をベルト様のもので叩き、小指を折り曲げるなどの苛烈な暴行を加えて現金約26万円やキャッシュカード等を強取し、被害者らに全治約3週間ないし約6週間の傷害を負わせた上、車両も強取した。さらに強取したカードで衣服等を窃取した。第2事件(市川事件)では、翌日深夜に千葉県市川市内の民家に3名で侵入し、住人女性(当時50歳)に対し同様の凄惨な暴行を加えて全治約2か月の右肋骨多発骨折・右眼窩底骨折等の重傷を負わせ、現金や車両を強取した上、被害者をガムテープで拘束・目隠しして車両に押し込み、ホテルに連行して合計約20時間にわたり逮捕監禁した。また強取したカードで約226万円相当のネックレスを詐取した。 【判旨(量刑)】 千葉地裁は被告人を懲役16年に処した(求刑懲役20年)。量刑理由として、本件各犯行が匿名流動型犯罪グループにより組織的・計画的・連続的に敢行されたもので、何ら非のない被害者らに対しその尊厳を顧みることなく執拗に激しい暴行を加えた点において悪質性が際立っていると指摘した。被告人の動機は借金返済等に窮して手っ取り早く高額報酬を得ようとした利欲的・短絡的なもので酌量の余地がなく、白井事件の報道で犯罪の重大性に気付きながら翌日の市川事件にも加担しており、犯罪に対する抵抗感が見受けられないと厳しく非難した。他方、市川事件後に自ら警察に出頭したこと、犯行を認め反省の言葉を述べていること、母と雇用主が社会復帰後の監督・雇用を約束していること、犯行時21歳と若年で前科前歴がないことなどの有利な情状も認めたが、犯情の悪質性・重大性に鑑みればなお刑事責任は重いとして主文の刑を相当と判断した。