公契約関係競売入札妨害、入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反
判決データ
AI概要
【事案の概要】 長野県大町市教育委員会事務局スポーツ課長であった被告人Aと、電気工事設備会社Cの代表取締役であった被告人Bによる公契約関係競売入札妨害及び官製談合防止法違反の事案である。被告人Aは、令和6年8月に執行された「体育施設整備事業第一屋内運動場照明設備LED化工事」(運動場工事)の指名競争入札に関し、入札予定価格が約900万円であることを被告人Bに電話で教示し、被告人Bの経営会社等が880万円で落札した。さらに同年12月には、所管外の「図書館照明LED化工事」(図書館工事)についても、所管課の担当者に虚偽を述べて予定価格(約1400万円)を聞き出し、被告人Bにメッセージで教示した結果、Cが1386万円で落札した。被告人Aは地元の先輩である被告人Bに求められるまま、重要な秘密事項を2度にわたり漏洩したものであり、被告人Bは市担当者から入札予定価格を聞き出す行為を繰り返す常習的犯行であった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人Aを懲役1年6月(執行猶予3年)、被告人Bを懲役1年(執行猶予3年)に処した。量刑理由として、各工事の価格は大規模ではないものの、被告人Aは入札手続を所管する立場にありながら大胆かつ安易に予定価格を漏洩し、特に図書館工事では所管外であるにもかかわらず虚偽を用いて予定価格を入手した点で犯情が悪質であると指摘した。被告人Bについても、業者間の受注調整の習慣を背景とした常習的犯行であるとした。被告人Aの弁護人は失職の可能性等を理由に罰金刑の選択を求めたが、犯情の悪質さに照らし懲役刑を選択せざるを得ないと判断した。他方、両名とも前科がなく反省の態度を示していること、家族が監督を誓約していることなどを考慮し、執行猶予を付した。検察官の求刑は被告人Aにつき懲役1年6月、被告人Bにつき懲役1年であり、いずれも求刑どおりの刑が言い渡された。