特許権侵害行為差止等請求控訴事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 発明の名称を「棒状ライト」とする特許第7169001号の特許権を有する控訴人(株式会社ルイファン・ジャパン)が、被控訴人(株式会社ルミカ)の製造・販売する被告各製品が本件特許の請求項1に係る発明(本件発明)の技術的範囲に属し、特許権侵害に当たると主張して、被告各製品の生産等の差止め及び廃棄並びに損害賠償金1億1000万円及び遅延損害金の支払を求めた事案の控訴審である。原審は、被告各製品が本件発明の技術的範囲に属さず、また本件発明はサポート要件を充足せず特許無効審判により無効にされるべきものと認められるとして、請求をいずれも棄却した。控訴人は被告製品1及び2に関する部分について控訴した。 【争点】 主な争点は、①構成要件J3及びJ4の「前記第1所定入力」の解釈と被告製品の充足性(争点1-3)、②サポート要件違反の有無(争点2-2)、③控訴審で追加された訂正の再抗弁の成否である。控訴人は、構成要件J3とJ4の「前記第1所定入力」は異なる入力方法(長押しと短押し)を意味すると主張し、この解釈によれば被告製品は全構成要件を充足すると主張した。被控訴人は、「前記第1所定入力」は同一の入力方法を指すと反論した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、控訴を棄却した。裁判所は、特許請求の範囲における「または」は二つ以上の事柄のどれかが選ばれる関係を示す語であるから、構成要件J2の「第1所定入力」は「短押し」か「長押し」のいずれか一方を指し、構成要件J3及びJ4の「前記第1所定入力」はこれと同一の入力方法を意味すると解釈した。控訴人が根拠とする明細書の記載(【図5】【0052】【0055】)も、第2ボタンの長押し・短押し時の処理を記載するにとどまり、「第1所定入力」が異なる入力方法を示すことを意味するものではないとした。また、実施品(乙10発明)の構成から出願人の意思を読み取る主張についても、実施品該当性自体が特許請求の範囲の構成を備えるか否かにより定まるとして排斥した。被告製品1及び2は構成要件J4を充足せず、控訴人の請求は理由がないと結論づけた。