都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3139 件の口コミ
下級裁

難民の認定をしない処分取消等請求、訴えの追加的変更申立控訴事件

判決データ

事件番号
令和5行コ38
事件名
難民の認定をしない処分取消等請求、訴えの追加的変更申立控訴事件
裁判所
名古屋高等裁判所
裁判年月日
2024年1月25日
裁判官
長谷川恭弘上杉英司亀村恵子
原審裁判所
名古屋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 ミャンマー出身のロヒンギャ族の男性である控訴人が、法務大臣に対し難民認定申請をしたところ、2度にわたり難民不認定処分を受けたため、各処分の取消し及び難民認定の義務付けを求めた事案である。控訴人は、ラカイン州で出生後、幼少期にヤンゴンへ移住し、民主化デモへの参加を理由に禁固2年6月の刑を受け、出所後もNLD(国民民主連盟)に加入して政治活動を継続したところ、政府関係者が深夜に自宅を訪問・捜索するようになったため、ブローカーを通じて不正に取得した旅券で出国し来日した。来日後も在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)の会員としてミャンマー大使館前でのデモに参加するなど政治活動を行っていた。原審は、義務付けの訴えを却下し、その余の請求をいずれも棄却した。 【争点】 主な争点は、控訴人の難民該当性である。具体的には、(1)控訴人がロヒンギャであるか、(2)控訴人がラカイン州で出生したか、(3)Aが控訴人の姉であるか、(4)ロヒンギャであること及び政治活動を理由とする迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖が認められるかが争われた。被控訴人(国)は、難民認定申請時の供述の変遷や証拠提出の遅れを理由に控訴人の主張の信用性を争い、ヤンゴン居住のロヒンギャは一般に迫害の対象とされていないと主張した。 【判旨】 名古屋高裁は、原判決を変更し、第1事件の難民不認定処分を取り消すとともに、法務大臣に難民認定を義務付けた。裁判所はまず、難民認定申請者の立証責任について、客観的資料の提出がないことや提出の遅れをもって直ちに難民であることを否定すべきではなく、供述を主たる資料として基本的内容の一貫性等を吟味すべきであるとの判断枠組みを示した。その上で、控訴人がイスラム教徒でロヒンギャ語を話しベンガル的容貌を有すること、国民精査証に「ベンガリ」と記載されていること、BRAJの審査を経て入会していること等から、控訴人がロヒンギャであると認定した。出生届謄本や世帯員一覧表の提出の遅れについても、ミャンマーで息をひそめて暮らすロヒンギャの家族が数十年前の書類を探し出して送付することの困難さを考慮すれば遅いとはいえないとし、難民認定手続におけるミャンマー人通訳の正確性にも疑問を呈した。難民該当性については、ロヒンギャに対する民族浄化が行われている状況に加え、控訴人が政治活動を理由に禁固刑・暴行を受けた経験、不法出国の事実、日本での反政府活動等の個別事情が積み重なり、人種・宗教・政治的意見を理由とする迫害の客観的・現実的危険があると認めた。2021年の軍事クーデター後は状況が一層悪化し、ラカイン州外のロヒンギャにとっても迫害の恐怖は十分に理由があるとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。