都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3098 件の口コミ
知財

損害賠償等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10089
事件名
損害賠償等請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年1月30日
裁判官
東海林保今井弘晃水野正則
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 音響効果制作会社である原告(一審原告)が、元従業員である被告(一審被告)に対し、退職時に原告保有の音源を持ち出さない旨の合意(本件合意書9条)に違反して、退職後に担当したアニメ作品3作品において原告の音源21個を使用したとして、債務不履行又は不法行為に基づき、1音源あたり50万円、合計1050万円の損害賠償を請求した事案である。被告は原告在職中にアニメや映画の音響効果業務を担当しており、退職に際して音源の持ち出し禁止等を内容とする合意書を締結していた。原審(東京地裁)は「朝の雀6mmテープ」1音源の使用のみを認め、50万円の限度で請求を認容した。これに対し双方が控訴した。 【争点】 1. 本件合意書9条1項で持ち出し・使用が禁止される音源の範囲(原告保有の全音源か、原告が著作権を有する又は著作権使用許諾を受けた音源に限られるか) 2. 被告が原告の音源を持ち出して本件係争場面で使用したか否か 3. 「朝の雀6mmテープ」の使用について黙示の承諾があったか 【判旨】 控訴裁判所(知財高裁第3部)は、双方の控訴をいずれも棄却し、原審判断を維持した。 争点1について、本件合意書8条5項が著作権法27条・28条を明示して著作権譲渡の範囲を規定していることなどから、合意書における「著作権」の文言は著作権法上の著作権等を意味すると解するのが自然であるとした。また、損害賠償額の予定として1音源あたり50万円という相当に広範かつ高額な定めがある以上、契約の文言と異なる解釈はできないとして、禁止対象は原告が著作権を有する音源又は著作権使用許諾を受けた音源に限られると判断した。原告が保有する全音源を指すとの原告主張は、合意書に加筆訂正がないこと、訴状段階では原告自身も異なる主張をしていたこと等から採用しなかった。 争点2について、証拠保全で発見されたセッションデータは放送回数ごとに整理されたもので音源の種類ごとに編集されたものではなく、本件係争場面の音源は検証現場で発見されなかったとした。また、被告が使用したとする各音源は一般に出回っていたり購入可能なものであり、被告の供述を一概に排斥できないとして、本件合意に反する使用の立証はされていないと判断した。 争点3について、「朝の雀6mmテープ」は本件合意書9条1項の持ち出し禁止対象に該当し、被告による黙示の承諾の主張は採用できないとして、同音源の使用に基づく50万円の損害賠償を認めた原審の判断を維持した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。